夏はビタミンCが不足しがち?

普段から積極的にサプリなどで補給しているという人が多いのがビタミンC。ビタミンCは体内で合成することができない栄養素であり、日常的に外部から摂取する必要があります。また、ビタミンCは水溶性のビタミンであり、体内に蓄積することはできないので、日常的な摂取が重要です。美容には必須とわかっていながらも、なんとなくサプリを飲んでる、なんとなく果物食べてるだけになっていませんか?夏はビタミンCについてちょっと気にしておく必要があります。今回はそんなビタミンCについて解説します。

夏はビタミンCの体内消費量が増える?

ビタミンCの摂取基準量は「1日100㎎」と設定されています。100㎎という量は、イチゴなら5粒くらいの量で、意外と少ないです。平成27年の国民健康・栄養調査によると、日本人のビタミンC平均摂取量は97.9㎎とほぼ必要量を取れている事になり、要するに食事だけで十分事足りているのです。それでも、夏はビタミンCの必要摂取量が増える可能性があると知っていましたか。これは、夏の季節が体内のビタミンCの需要を増加させる要因と関連しています。

汗による水分の喪失

夏は気温が高く湿度が高いため、多くの人が汗をかきます。汗は体内の水分を失い、その過程でビタミンCも一緒に排出される可能性があります。水分を補給するために、夏にはより多くの飲み物を摂取することが一般的です。その結果、尿と一緒にビタミンCも排泄されることがあります。

酸化ストレスの増加

夏は紫外線が強くなる季節です。紫外線は皮膚にダメージを与えるだけでなく、体内で酸化ストレスを引き起こす可能性があります。酸化ストレスは体内の抗酸化物質を消費し、ビタミンCがその一部として働くことがあります。したがって、紫外線への暴露が増える夏には、ビタミンCの需要が増加する可能性があります。

免疫機能のサポート

ビタミンCは免疫機能の維持に重要な役割を果たしています。夏は活動的な季節であり、アウトドア活動や旅行などの機会が増えます。これにより、体は外部環境からのストレスにさらされることがあります。免疫系はこのようなストレスに対処するためにビタミンCを必要とすることがあります。

夏のビタミンC不足を防ぐには?

夏はビタミンCが不足しがち。それを防ぐには以下のような対策をしましょう。

ビタミンCを豊富に含む食品を摂取する

柑橘類(オレンジ、グレープフルーツ、レモンなど)、ベリー類(ストロベリー、ブルーベリー、ラズベリーなど)、トマト、ピーマン、パパイヤ、マンゴーなどはビタミンCが豊富に含まれています。これらの食品をバランスの取れた食事に組み込むことで、ビタミンCの摂取を増やすことができます。

生の食品を適切に調理する

食品を正しく保存していますか?ビタミンCは熱に弱いため、食材を適切に調理することが重要です。長時間の加熱や過度な調理はビタミンCの損失を引き起こす可能性があります。食材をできるだけ生のまま召し上がるか、軽く加熱する方法を選ぶと良いでしょう。

太陽に適切な対策を取る

夏は紫外線の影響が大きい季節です。紫外線による酸化ストレスを軽減するため、適切な日焼け止めを使用し、帽子やサングラス、遮光服などで肌を保護することが重要です。紫外線対策をすることで、ビタミンCが酸化されるのを防ぐことができます。

サプリメントの利用

食事からのビタミンC摂取が十分でない場合や、特にビタミンCの需要が高い時には、ビタミンCのサプリメントを利用することも考えられます。ただし、サプリメントの使用については医師や栄養士と相談することをおすすめします。

夏が旬でビタミンCが沢山入っている果物や野菜って?

どうせビタミンCを摂取するなら、夏が旬で美味しくなっている果物や野菜からビタミンCを取りたいですよね。旬の時期には、品質や栄養価が最も高まっているので、積極的に取り入れることをおすすめします。

キウイフルーツ: キウイフルーツは夏に旬を迎え、ビタミンCが豊富に含まれています。また、食物繊維も多く含んでいます。

スイカ: スイカは夏の代表的なフルーツであり、爽やかな甘さと水分が特徴です。ビタミンCのほか、水分補給にも役立ちます。

マンゴー: マンゴーは夏に旬を迎え、ビタミンCだけでなく、ビタミンAや食物繊維も含まれています。甘くてジューシーな果実です。

ストロベリー: ストロベリーは夏に旬を迎え、ビタミンCが豊富に含まれています。また、抗酸化作用もあります。

トマト: トマトは夏に美味しくなる野菜の一つであり、ビタミンCやリコピン(抗酸化物質)が含まれています。生でも調理しても楽しむことができます。

グリーンピース: グリーンピースは夏に収穫される野菜で、ビタミンCや食物繊維が含まれています。また、タンパク質やミネラルも豊富です。

ビタミンCは摂り方に工夫が必要?

ビタミンCを補うために一日一回サプリメントを飲む…という生活をしていませんか?ビタミンCは以外にも摂取の仕方に注意が必要です。ビタミンCは水溶性ビタミンであり、体内で蓄積されず、余分な分は尿として排出されます。そのため、一度に多くのビタミンCを摂っても、体内に十分な量が吸収されるだけで、それ以上の効果はありません。なぜ一日に何回かに分けて摂る必要があるかというと、ビタミンCの半減期(体内で半分が代謝されるまでの時間)が比較的短いからです。一度に大量のビタミンCを摂取しても、その一部しか吸収されず、残りは体外に排出されます。したがって、一日に複数回摂取することで、血中のビタミンC濃度を一定に保ち、効果的に利用することができます。また、ビタミンCは水溶性で熱や酸に弱い性質を持っています。食品を調理する過程で一部のビタミンCは破壊されることがあります。したがって、食事の中でビタミンCを含む食品を複数回摂取することで、体内に必要な量を確保しやすくなります。一般的には、ビタミンCの摂取量は一日に必要な量をカバーするようにバランスよく摂ることが推奨されています。健康な成人の場合、一日のビタミンCの推奨摂取量は男性で約100mg、女性で約85mgです。

柑橘系のソラレンは注意?

ソラレンは柑橘類など一部の植物に含まれる光毒性物質です。ソラレンは、皮膚への紫外線曝露と相互作用することで、一部の人にとって日光過敏症の原因になる可能性があります。日光過敏症は、肌の炎症や発赤、かゆみ、水疱、シミなどの症状を引き起こすことがあります。ただし、一般的に柑橘類を摂取してシミができるという直接の関係はありません。柑橘類はビタミンCや他の抗酸化物質を豊富に含んでおり、健康や美肌に役立つ栄養素です。シミの予防や改善にはむしろ有益な効果があるとされています。日光過敏症やシミが気になる方は、以下の点に注意してみましょう。

日光防止策を取る

日焼けを避けるために、日中の直射日光を避ける、日焼け止めを使用する、帽子や日傘を利用するなど、適切な日光防止策を取りましょう。

食事のバランスを考える

ソラレンが含まれる柑橘類を摂取する場合は、多くの場合、問題はありません。バランスの取れた食事を心掛け、ビタミンCや他の栄養素を多様な食材から摂取することが重要です。

個別の反応を確認する

もし日光過敏症の症状やシミが柑橘類の摂取後に悪化するようであれば、摂取量や摂取タイミングを調整するか、医師や皮膚科専門医に相談することをおすすめします。

夏のビタミンC摂取おすすめの方法

夏は暑い季節であり、ビタミンCは抗酸化作用を持ち、免疫力をサポートするため、特に夏には重要な栄養素です。

新鮮なフルーツを摂る

夏には多くの種類のフルーツが旬を迎えます。特に柑橘類(オレンジ、グレープフルーツ、レモン)やベリー類(ストロベリー、ブルーベリー、ラズベリー)はビタミンCが豊富に含まれています。これらのフルーツを新鮮な状態で摂取することで、ビタミンCを効果的に補給できます。

サラダやスムージーに加える

夏はさっぱりとした食事が好まれる季節です。ビタミンCを豊富に含む野菜やフルーツをサラダに加えたり、スムージーに混ぜたりすることで、ビタミンCを手軽に摂取できます。例えば、キウイフルーツ、パプリカ、トマト、スイカ、メロンなどがおすすめです。

冷たい飲み物として摂る

夏は冷たい飲み物がさわやかで美味しいですよね。ビタミンCを含むフルーツジュースやスムージーを冷やして楽しむことができます。さらに、ビタミンCの含有量を保つために、鮮度の良いフルーツを使い、長時間の保存や加熱を避けるようにしましょう。

酸化しづらい形で摂取する

ビタミンCは酸化しやすい性質を持っています。ビタミンCの含有量をできるだけ保つためには、フルーツや野菜を生のまま摂るか、できるだけ短時間で加熱する方法がおすすめです。長時間の調理や加熱によってビタミンCが失われることを避けるため、素早く調理するか、生で摂取することを心掛けましょう。

ビタミンCを効果的に吸収・活用するには?

以下の栄養素は、ビタミンCとの相互作用によって効果が高まり、健康や免疫力のサポートに役立ちます。サプリで単独でビタミンCを摂取するのもいいですが、基本的にはバランスの取れた食事を心掛け、さまざまな食材を組み合わせて摂取することが重要です。

鉄: ビタミンCは非ヘム鉄(植物由来の鉄)の吸収を促進する働きがあります。例えば、ビタミンCを含む食品としてオレンジやレモンを摂取する際に、同時に鉄を多く含む食品(赤身の肉、レンズ豆、ひじきなど)も摂ることで、鉄の吸収率を向上させることができます。

ビタミンE: ビタミンCとビタミンEは相乗的な抗酸化作用を持ち、お互いの効果を高め合います。ビタミンEは、アーモンド、ひまわりの種、ヘーゼルナッツなどのナッツ類や、アボカド、オリーブオイルなどの植物油に多く含まれています。

カロテノイド: ビタミンCとカロテノイドは、共に抗酸化作用を持ち、免疫力や健康の維持に役立ちます。カロテノイドは、にんじん、かぼちゃ、トマト、スイートポテトなどの濃い色を持つ野菜に多く含まれています。

セレン: セレンは抗酸化作用を持ち、免疫機能のサポートに重要な役割を果たします。ビタミンCを摂取する際に、セレンを多く含む食品としてブラジルナッツや魚介類を一緒に摂ると良いでしょう。

まとめ

夏になると暑さや湿気で体のストレスが溜まりがちな上、今年はコロナ明けで、お休みの日でも久しぶりの人ごみに疲れやすくなりやすいです。また、外出する機会も増えている人も多いと思いますが、汗をかく機会が増えているのでビタミンCを消費しがちです。ここ数年に比較してストレスが溜まりやすいかも?!と意識して、積極的にビタミンCを摂取しましょう。

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