秋のトラブルは内側からケアしよう

肌や健康に関心がある方にとって、季節の食材を取り入れることは美しさを保つための鍵です。紫外線をたくさん浴びた夏の後、ダメージを受けた肌をリペアするためには、美容液やクリームなどのスキンケアが有効です。しかし、内側からのサポートも忘れてはいけません。例えば、ビタミンCを豊富に含む食材を積極的に摂取することで、肌の回復を助け、健康的な輝きを取り戻すことができます。特に旬の食材は、栄養価が高く、その季節に必要な栄養を効率よく摂取できるため、内側からの美容と健康に大きな効果を発揮します。特に晩夏から秋にかけては、自然の恵みが豊富で、体の内側から美容をサポートしてくれる食材が揃います。これからの季節、旬の食材を上手に取り入れて、内側から美しさと健康を引き出していきましょう。このブログでは、初心者の方でも取り入れやすい、季節の食材を活用した美容と健康のヒントをお伝えしていきます。


なぜ旬の食材を食べた方がいいの?

旬の時期に収穫された野菜や果物は、自然な気候条件や土壌で育つため、栄養素が豊富に含まれる傾向があります。具体的な栄養価の変動は野菜や果物の種類、栽培条件、収穫後の保管方法によりますが、たとえば旬の野菜や果物では、ビタミンCの含有量が非旬のものに比べて 30-50% 高くなることがあります。ビタミンCは収穫後時間が経つと劣化しやすいので、旬の新鮮な食材がより多くのビタミンCを含んでいますが、旬の食材はスーパーの地元などでも収穫されることが多く、旬ではない季節に比較すると消費者に届くまでの時間が短く、収穫後すぐに食べることができます。ポリフェノールやカロテノイドなどの抗酸化物質も、旬の時期には 20-40% 多く含まれていることが確認されています。食事の時はなるべく旬の野菜や果物を食べた方がより効率よく栄養を摂取できると言えるでしょう。


1. かぼちゃ

かぼちゃは、βカロテンが豊富で、これが体内でビタミンAに変換され、肌のターンオーバーを促進し、紫外線によるダメージから肌を守ります。さらに、ビタミンCも含まれており、コラーゲンの生成をサポートし、肌のハリと弾力を保つ効果があります。かぼちゃは抗酸化作用も持ち、老化の原因となる活性酸素を除去する働きがあります。夏の疲れが残るこの時期に、スープやグラタンなどに取り入れて、内側からの美肌ケアを行いましょう。

かぼちゃの皮は硬いので切り落とす人も多いかと思いますが、かぼちゃの皮には栄養がたくさん詰まっています。特に、皮にはβカロテンが多く含まれており、これが体内でビタミンAに変わり、肌の健康を守る働きをします。また、皮には食物繊維も豊富で、腸内環境を整え、便秘予防にも役立ちます。さらに、皮を一緒に食べることで、血糖値の上昇を抑える効果も期待できます。

かぼちゃの皮が硬いと感じる場合は、煮る、蒸す、または電子レンジで加熱することで柔らかくなり、食べやすくなります。例えば、かぼちゃの煮物では、皮ごと煮ることで皮が柔らかくなり、食感も良くなります。また、皮を一緒にスープに入れると、他の具材と一緒に柔らかくなり、スープ自体にも栄養が溶け込むため、無駄なく栄養を摂取できます。


2. さつまいも

さつまいもには、ビタミンCと食物繊維が豊富に含まれています。ビタミンCはメラニンの生成を抑制し、紫外線によるシミやそばかすを予防する効果があります。さつまいも一本で一日に摂取を推奨されるビタミンCの1/4を摂ることができます。ビタミンCは熱に弱いですが、さつまいものビタミンCはさつまいものデンプンに守られているため調理をしてもビタミンCが失われにくいという特徴があります。

食物繊維は腸内環境を整え、肌トラブルの原因となる便秘を防ぎます。食物繊維の中でも代表的な栄養成分「ヤラピン」は食物繊維の一種で、腸内環境を整えるうえで大きな役割を持っており、美容とのかかわりが大きいと言われています。ヤラピンが体内に吸収されると、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす効果が期待できるため、腸の働きが活性化し、便秘解消に繋がります。腸内環境を健やかに整えてお通じをスムーズにするので、この流れによって体内の老廃物・毒素が排出できるので、繰り返しできる大人ニキビや肌荒れの改善が期待できます。また、さつまいもにはカリウムも含まれているので、体内に蓄積されたままの余分な水分・塩分を、利尿作用によって体外に排出し、むくみを解消してくれます。

さつまいもは焼いて食べるより蒸して食べた方がビタミンCの損失が少ないです。家に蒸し器がある人は是非蒸して食べてください。さつまいもの皮には食物繊維やポリフェノールが沢山含まれています。またヤラピンは皮と実の間に多く含まれているので、できれば皮ごと食べてください。皮にだけ含まれている栄養素「アントシアニン」は、パソコンやスマートフォンで酷使した目をいたわったり、眼精疲労の緩和・予防の効果が期待されているので、デスクワークの方などにぴったりです。便秘気味の人は朝さつまいもを食べると調に水分が溜め込まれて便秘解消を促すので、例えば朝ご飯にさつまいもを食べるといいですよ。ビタミン・ミネラル・タンパク質なども含まれているので、バランス良く栄養を摂る事ができます。
また、ビタミンEも含まれており、血行を促進し、肌のくすみを解消します。焼き芋やスイートポテトとしてデザートに取り入れることで、スイーツを楽しみながら美肌ケアができます。


3. ぶどう

ぶどうは、ポリフェノールが豊富で、特に皮に含まれるレズベラトロールが強力な抗酸化作用を持っています。この成分が紫外線による活性酸素のダメージから肌を守り、老化を予防します。また、血行促進効果もあり、頭皮の健康にも寄与します。加えて、ぶどうにはビタミンCも多く含まれ、コラーゲンの生成を助け、肌の保湿力を高めます。さらに、カリウムが豊富で、夏のむくみ解消にも役立ちます。スムージーやサラダに加えると、手軽に栄養を取り入れられます。

マスカットなど黄緑のブドウは紫のブドウほどアントシアニンは含まれていませんが、豊富な ビタミンC や カリウム があります。ビタミンCは、肌の健康維持や免疫力の強化に役立ち、カリウムは体内の塩分バランスを整え、むくみを軽減する効果があります。また、黄緑のブドウは、さっぱりした味わいで、水分補給やエネルギー補充に適しています。一方で巨峰など紫のブドウは、特に ポリフェノール の一種である アントシアニン を豊富に含んでいます。アントシアニンは強い抗酸化作用を持ち、細胞の酸化を防ぎ、老化や紫外線ダメージの影響を軽減する効果があります。このため、紫色のブドウは 抗酸化作用やアンチエイジング 効果を期待する場合に有益です。また、ポリフェノールは血液循環を促進し、心血管系の健康にも良いとされています。抗酸化作用やアンチエイジングを重視する場合は巨峰が、 ビタミンCやミネラル摂取を重視する場合はマスカットが適していると言えるでしょう。


4. 梨

梨は、水分が豊富で、夏の終わりに乾燥しがちな肌に潤いを与えるのに適しています。さらに、ビタミンCが含まれており、紫外線によるダメージを軽減し、肌のターンオーバーを促進します。美容以外にも、梨にふくまれるアミノ酸のひとつであるアスパラギン酸はエネルギー代謝を促進し、タンパク質の合成を助け、疲労回復効果をもたらしてくれます。栄養ドリンクにも含まれる栄養素なので、夏バテが残っている方にとてもおすすめの食材です。夏バテが解消されると、食欲が戻り、しっかりと眠る事ができるので、生活を整え肌を健康にするブースターとなってくれます。アスパラギン酸だけではなく、クエン酸、リンゴ酸、果糖も梨には含まれていて疲労回復に役立ちます。梨には、亜鉛も含まれており、肌の再生をサポートする効果があります。さっぱりとした甘さで、デザートとしてそのまま食べるのはもちろん、サラダやジュースに加えても楽しめます。


5. 栗

栗は、ビタミンCやビタミンB群が豊富で、これらの栄養素が紫外線によるダメージを受けた肌の回復を助けます。通常ビタミンCは熱に弱いので調理しづらいイメージがありますが、栗に含まれているビタミンCはデンプンに包まれている状態となっているので、熱に強いという特徴があります。また、ビタミンB群は、肌のターンオーバーを促進し、ダメージからの回復を早めます。加えて、栗には食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を整えることで、肌の調子を整える効果があります。甘さ控えめの栗ご飯やデザートに活用することで、秋の味覚を楽しみながら美肌ケアを行えます。

加えて栗には美髪効果もあります。栗に含まれる亜鉛は、髪の毛の成長に欠かせないミネラルです。髪の毛の主成分であるケラチンの合成をサポートし、細胞の分裂や成長を促進する役割を果たします。また、亜鉛は ホルモンバランスの調整 にも関与しており、頭皮環境を整えることで、健康な髪の成長を助けます。特に、頭皮のターンオーバーや新しい毛髪の生成に関わる酵素の働きをサポートするため、亜鉛を十分に摂取することは強く健康な髪を維持するのに役立ちます。さらに、亜鉛は 抗酸化作用 も持ち、紫外線によって引き起こされる酸化ストレスを軽減することができます。酸化ストレスは、髪の老化やダメージの一因であるため、亜鉛を摂ることで髪を紫外線から保護し、その健康を維持する助けになります。


栗は一粒にぎゅっと栄養素がつまっており、そのままで十分美味しいので間食でクッキーやケーキなどを食べる代わりに栗を食べるのがおすすめです。栗の渋皮ごと調理されたデザートや料理があれば是非渋皮ごと食べてください。渋皮にはタンニンというポリフェノールの一種である成分が含まれていて、老化の原因となる活性酵素を抑制し細胞の酸化を防いでくれます。ただし、栗は栄養価が高い分カロリーも少々高め。大きめのサイズ感のある茹でた栗であれば1個約35キロカロリー、小さめのサイズの茹でた栗であれば1個約15キロカロリー程度となっています。栗はおいしいのでついつい食べすぎてしまいがち。間食として食べる時は食べすぎに注意しましょう。大人であれば一日10個を目安にしましょう。


まとめ


秋になると夏に受けた紫外線のダメージが一気に現れてきます。抜け毛が多くなったり、シミが急に目立ったりということも。美白美容液やヘアパックなど外からのケアも大事ですが、栄養価の高いものを食べて内側からケアすることも大切です。近年は残暑がひどく、秋めいてきても夏バテ気味という人も多いですが、なるべく旬の食材を取り入れてバランスの良い食事を心がけましょう。もちろん食事だけではなく、適切な睡眠や運動も大切です。体を内側からケアして、秋のトラブルを撃退しましょう。

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