花粉とお肌の関係性

花粉とお肌の関係性

花粉と聞くと、鼻がムズムズしたり、目がかゆくなったりなどの症状を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?一見関係なさそうに見えますが、実は花粉の影響はお肌にも及びます。
花粉とお肌の関係性とは一体どんなものなのでしょう?

花粉症とは

花粉症は、スギなどの花粉がアレルゲン(アレルギーの原因物質)となって起こるアレルギー疾患の一種です。
厚生労働省の調査によると、日本におけるスギ花粉症患者数は人口の16%に上ると推定され、この20年間で急増しています。
急増した原因として、戦後の積極的な植林による花粉飛散数の増加、空気汚染などの生活環境の悪化などがあげられます。
毎年激しい症状に悩まされている方も多いですが、早い時期から適切な治療を受け、セルフケアを行えば、その症状を軽減させることができます。

花粉症患者の方の肌トラブル

外部刺激から皮膚を守るバリア機能が低下することにより、さらに花粉やダニなどのアレルゲンが侵入しやすくなります。これにより肌の調子が悪くなったり、顔や首などに痒みや湿疹が出る「花粉症皮膚炎」になることもあります。もともとアトピー性皮膚炎がある場合は、花粉の飛散時期は症状が悪化しやすくなります。
また、皮膚が本来必要とする水分が過剰に蒸発し、皮膚にかさつきなどを感じやすくなります。これにより、乾燥、赤み、ヒリヒリ感、ほてり等が見られがちです。
花粉症によって出る鼻水や涙を拭くことで、皮膚の水分や油分が奪われ、物理的な刺激によって皮がむけた状態になりやすく、少しの刺激で痛みを感じます。涙自体が刺激を感じる一因となることもあります。

肌のバリア機能を回復させるには、ターンオーバーの乱れを改善する必要があります。睡眠不足や栄養不足、ストレスもターンオーバーの乱れの原因となるので、これらを解消することも大切です。

◎健康な状態の皮膚
角質層内の角質細胞、細胞間脂質が、しっかりとした層を構成します。皮膚のバリア機能が正常に働き、乾燥や刺激から保護します。

◎敏感な状態の皮膚
皮膚からの過剰な水分蒸発、NMF(天然保湿因子)が減少。皮膚のバリア機能が低下し、不安定な状態の皮膚になります。その為、乾燥、赤み、チクチク感、火照り感などの症状が現れます。

花粉の季節のスキンケアとメイクアップ

<洗顔>
①帰宅したらまず、花粉を落とす為にすぐに洗顔しましょう。放っておくと肌荒れの原因となります。なるべく肌に優しいタイプの洗顔料を選び、しっかりと泡立てます。洗い流す時はぬるま湯で、皮膚をこすらぬよう注意しましょう。洗顔料が残らぬようすすぎもしっかりと行いましょう。

②ニキビ肌の方は、花粉の刺激で炎症が悪化してしまうことがあります。ニキビができにくい処方の洗顔料を使用し、しっかりと泡立てて顔を優しく包み込むように洗うのがオススメです。

③外出先でも、水や乳液をコットンなどに含ませ、皮膚に付いた花粉を優しく拭き取ると症状が和らぎます。

<保湿>
①肌が乾燥していると、傷付きやすく、肌トラブルの原因となります。
洗顔後の肌は軽い炎症を起こした状態になっています。特に花粉症により皮膚が不安定な時期は、化粧水や保湿クリームなどでしっかりと保湿し、肌のバリア機能を高めると良いでしょう。

②乳液・クリームは皮膚になじみやすい質感のものを選びましょう。無理に皮膚に塗り込むような行為は皮膚に刺激を与えてしまうので、優しくなじませてあげます。特に鼻のかみすぎで皮が剥けてしまっている・ヒリヒリしている部分は、特に注意して優しく保湿を心がけましょう。
冬などの寒い時期は、クリームや乳液を一度手に取って温めてから皮膚になじませると刺激が少なく、なじみも良くなります。

<日焼け止め>
紫外線は、夏場だけでなく、花粉症の症状が顕著にみられる2〜4月頃も含め、年間を通じて常に降り注いでいます。日焼け止めを使用し、外部刺激を受けやすい不安定な状態の皮膚を紫外線から守りましょう。

<メイクアップ>
皮膚に負担がかからない、低刺激の肌に優しい化粧品を使いましょう。使い慣れている化粧品でも、皮膚が敏感になっている時は、特定の成分に反応してしまうこともあります。
化粧をする際は、こすったりなどの刺激を与えないよう注意しましょう。特に目の周りは皮膚が薄く、刺激を受けやすいので、アイシャドウなどでかぶれたりすることもあります。

まとめ

いかがでしたか?花粉症による人体的被害は皮膚にも及びます。花粉症の時期に皮膚が荒れてしまう人は、花粉が原因かもしれません。外側からのケアだけでなく、アレルギー症状の緩和に繋がる食事をすることも効果が期待出来ます。
この時期ならではのスキンケアでお肌を守りましょう!

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