まつ毛が少なかったり、短かったり、細かったりといったお悩みはお持ちではありませんか?もしかするとその症状は「まつ毛貧毛症」かもしれません。
メイクやマツエクだけでは改善できないまつ毛のお悩みは、まつ毛育毛剤の「グラッシュビスタ」で治療が可能です。
「まつ毛貧毛症」とは?
まつ毛とは、汗や強い日光、ホコリ、異物などから目を守ってくれる役割を持ちます。そんなまつ毛が不足したり、不十分だったり、まばらな状態になることを「まつ毛貧毛症」といいます。別名「睫毛(しょうもう)貧毛症」とも言います。
海外のデータによると、まつ毛の平均的な本数と長さは上まぶた・下まぶたされぞれ下記の通りです。
・上まぶた…90〜160本/8〜12㎜
・下まぶた…75~80本/6〜8㎜
まつ毛が減ってきたり、薄くなってくるのは加齢によるもので、年齢を重ねて行くとまつ毛の悩みが発生することがあります。また、年齢の影響を受ける以外に、アトピー性皮膚炎や乾癬などの疾患、抗がん剤などの薬剤による副作用が考えられます。
近年では豊かなまつ毛に憧れる傾向から、マスカラやビューラー、つけまつ毛、マツエク(まつ毛エクステンション)等のまつ毛ケアをする人が増えていて、それらによるケアが、かえってまつ毛にダメージを与えている可能性もあります。
長く、太く、濃いまつ毛は目を大きく見せる効果もあり、顔の第一印象を左右するポイントでもあります。多くの女性が日常のメイクでまつ毛ケアを行っているので、そのケアによってまつ毛が不足していってしまうのでは逆効果になってしまいます。
しかし、まつ毛が「少ない」「短い」「細い」といったまつ毛の悩みは、医療機関で相談することができます。まずはセルフチェックを行って、自分のまつ毛の状態を確認してみてください。
<まつ毛のお悩みセルフチェック>
*自分のまつ毛が不足しているように感じる
*自分のまつ毛が短いと感じる
*自分のまつ毛が細いと感じる
*自分のまつ毛が薄いと感じる
いずれかに当てはまる項目があれば、現在のまつ毛の悩みは「まつ毛貧毛症」の可能性があります。
まつ毛にも毛周期がある
もちろん、まつ毛は頭髪と同様、一定のパターンで成長し、生え変わります。この生え変わる周期を「毛周期」といい、下記の順番で繰り返されていきます。
①早期成長期…まつ毛の生え始め
②中〜後期成長期…まつ毛が一定の速さで伸び続ける
③退行期…まつ毛の伸長が終了
④休止期…しばらく留まる
⑤脱毛…まつ毛が抜け落ちる
約8年といわれる頭髪の毛周期とは異なり、まつ毛の毛周期は約5ヶ月~12ヶ月と短く、 半分以上成長が完全に止まる休止期が占めます。そのため、まつ毛はダメージなどで抜けたり切れたりしても、頭髪のようにすぐ伸びることがないので、 不足したり、不十分な状態、つまり「まつ毛貧毛症」になることがあります。
まつ毛の問診
まつ毛の悩みがあるときには、頭髪や肌と同様に、バランスの良い食事、質の良い睡眠、ストレスを上手に発散するなど、正しい生活週間を意識することが大切です。
それだけでなく、もちろんまつ毛の悩みやケアに関しては医療機関でも相談ができます。
医療機関では大掛かりな検査などはなく、問診を中心に診察が進められます。
問診では、悩みの内容や生活習慣、メイク方法などを確認し、まつ毛貧毛症だと診断されれば、治療薬が処方されたり植毛といった方法もあります。
治療をするとなった場合、まつ毛を伸ばし太くする治療薬「グラッシュビスタ」という育毛剤が処方されます。しかし、グラッシュビスタは発毛可能な毛包が存在しない場合には効果を発揮できないので、その場合には植毛が行われることがあります。
普段まつ毛に負担をかけるようなメイクをしている場合は、普段から気をつけることなど、目の周りのケア方法などについてアドバイスを受けます。クレンジングはやさしくそっと落としたり、洗顔料をふんわりと泡立てて洗顔することで、まつ毛への刺激を低減します。
また、過度なメイクが落としきれずに残ってしまうことは、まつ毛に負荷をかける一因になります。メイクが薄くても大丈夫な日はできるだけ軽いメイクを心がけることをおすすめします。
なお、まつ毛貧毛症の治療は、自由診療で行われます。自由診療は保険が適用されないため、全額自己負担となります。
「グラッシュビスタ」とは?
「グラッシュビスタ」とは、上まつ毛の長さ、太さ、濃さを改善する医療用医薬品です。国内で初めて厚生労働省の認可を受けた「まつ毛貧毛症」に対する医薬品であり、これまで美容液などで効果を実感できなかった方にもおすすめのまつ毛治療薬です。
「グラッシュビスタ」はまつ毛の毛包に作用し、毛周期の中の成長期を延長し、まつ毛の成長を促進させると考えられています。
ルミガンという緑内障・高眼圧症の点眼薬があり、このルミガンの成分であったビマトプロストに、副作用とみられていたまつ毛が伸長する作用に着目し、医療用まつ毛育毛剤として製品化されました。
ただし、発毛可能な毛包(もうほう)が存在しない場合には、本来の効果が得られません。また使用を中止すると、使用前の状態に戻る場合があります。
効果には個人差がありますが、日本人を対象にした臨床試験において、特発性睫毛貧毛症及びがん化学療法による睫毛貧毛症の成人患者の方に16週間使用した方のうち、77.3%の症例でまつ毛の太さ・長さともにまつ毛の改善が確認されています。
継続して使用する事で、効果が持続することも立証されています。
まつ毛を長く太くできる方法としてマツエクがありますが、マツエクは自身のまつ毛に接着して行うので、まつ毛への負担、アレルギー、異物感を感じる、などの問題があります。しかし、この治療では、自身のまつ毛を濃く、長くしていきますので、まつ毛が抜けるといった心配もありません。
グラッシュビスタは、米国ではFDA(米国食品医薬品局)の承認により2009年からまつ毛貧毛症治療に使われており、2013年10月の時点で世界23ヵ国で承認され、多くの方々に使用されています。
日本では、2014年10月アラガン社より睫毛貧毛症治療薬として、厚生労働省から製造販売承認を受け、同年9月から使用できるようになりました。アラガン社は、アイケア、神経科、皮膚科、美容医療、泌尿器科など、複数の専門領域を抱えるグローバルヘルスケアカンパニーで、ボトックス注射などでもおなじみのメーカーです。
市販のまつ毛美容液やまつ毛育毛剤と異なり、医療用に開発された薬剤のため、一般のドラックストア・薬局などでは販売されていません。購入はクリニックなどの医療機関で可能です。
「グラッシュビスタ」の使い方
①準備
グラッシュビスタは、メイクを落とすことと洗顔を済ませて、しっかりと清潔な状態にしてから使用します。コンタクトレンズを装着している場合は外してください。コンタクトレンズが変色することがあります。コンタクトの再装着は、グラッシュビスタ使用後15分以上経過した後に行ってください。
また、下まぶたに塗布したり、直接眼に点眼しないでください。
②ブラシに薬を塗布
ブラシを容器から取り出します。ブラシの毛先には触らないようにしてください(必ず専用のブラシを使いましょう)。
ブラシを水平に持ち、ブラシの毛先部分にグラッシュビスタを1滴落とし、染み込ませます。
③まつ毛の生え際に塗る
滴下後すぐにブラシを使って、上まつ毛の生え際の部分を、目頭から目尻の方向へ丁寧に塗ります。アイラインを引くように塗布してください。軽く湿る程度で充分です。重ね塗りしないようにしましょう。下まつ毛には塗らないでください。
塗る時は液が目の中に入らないように、下まぶたにつかないように気をつけてください。塗布回数を増やしてもまつ毛の成長は促進されないので、1日1回を超えて塗布しないでください。
④薬を拭き取る
液が上まつ毛の生え際以外についた場合は、コットンやティッシュなどですぐに薬液をふき取るか、洗い流してください。付着していない場合は拭き取る必要はありません。
⑤ブラシを捨てる
片方のまつ毛を塗り終えたら、その都度使用したブラシは捨てて、再使用しないでください。感染症予防のためにも、使いまわさないでください。
片方を塗り終えたら、新しいブラシを容器から取り出し、もう片方のまつ毛にも同じようにグラッシュビスタを塗ります。
副作用
グラッシュビスタの安全性については臨床検査で証明されていますが、稀に副作用が表れることがあります。以下のような症状が表れた場合には、ただちに医師に相談してください。
*充血、まぶたのかゆみ、目の乾き、目がしみる、目の痛み、違和感が感じられることがあります。
*メラニンの増加によりまぶたが黒ずむことがあります。また、目の周りが多毛になることもあります。これらは、塗布を中止すると元にもどる可能性があります。
注意事項
*まぶたの色調変化や、目の周りが多毛になることを予防、軽減するために、塗布後は目の周りについた薬をよくふき取るか、洗顔してください。
*妊娠している方、授乳中の方、過去にグラッシュビスタに含まれる成分で過敏な反応が出た方、15歳未満の方は使用出来ません。
*水晶体の無い人、眼内レンズを挿入している人、目の手術をした人、眼疾患または眼手術後で治療中の人は、使い始める前に医師または薬剤師に伝えてください。
*高齢の人には、使用された経験が少ないため慎重に使う必要があります。
*この薬には併用を注意すべき薬があります。 他の薬を使用している場合や、新たに使用する場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
*男性に使用された経験は限られています。
*効果が出るまでには少し時間がかかります。また、冷暗所、または冷蔵庫で保管してください。
*マスカラやアイシャドウなどは、グラッシュビスタを塗布した15分後に可能となります。まつ毛パーマは、パーマ液を十分に洗い流してから使用してください。エクステンションは、グラッシュビスタがまつ毛の根元へ浸透するのを妨げてしまうので、エクステンションを控えることで、より効果を実感できます。
まとめ
まつ毛が濃く、長く、豊かであることで目を大きく見せることができます。目が大きい印象になると、女性らしい目元を演出できるので、まつ毛にマスカラを塗ったり、付けまつ毛をしたり、マツエクをしたりする女性が増えてきました。
その一方で、日常的にまつ毛にメイクをすることで、まつ毛への負担が増え、かえってまつ毛が薄くなる現象に悩む人も増えてきました。まつ毛は髪の毛などの他の毛と違って、毛が伸びるスピードがゆっくりなので、一度まつ毛が薄くなると増えるまでに時間がかかってしまいます。
まつ毛が薄くなっていると、それは「まつ毛貧毛症」の可能性があります。
まつ毛貧毛症の改善策として、まずは簡単にできる生活習慣やメイク方法の見直しがあります。それでも治りが遅かったり、不安点がある場合には医療機関での受診が可能で、薬を処方してもらえることもあります。
まつ毛貧毛症に効果的な薬として登場したのが「グラッシュビスタ」です。グラッシュビスタは医薬品なので、ドラッグストアなどでは取り扱いがなく、医療機関で購入ができます。厚生労働省から認可を受けているので安心して利用できます。
専用のブラシでまつ毛の生え際に塗っていく薬で、気軽に自宅で利用できます。毎日塗布することで、まつ毛が長く、太く、濃くなることが期待できますが、使用を中止するとグラッシュビスタ使用前の状態に戻ります。
まつ毛の薄さでお悩みの方は、一度試してみてはいかがでしょうか?
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