残念ながら今年の夏もマスクは外せず…マスクの中でべとべとになった肌や、マスクのせいでいつも以上に汗をかきやすくなっていた去年を思い出してげんなりしている方も多いのではないでしょうか。汗の量や肌のベタつきで肌の乾燥対策がおろそかになる季節ですが、強い紫外線や冷房のきついお部屋など、夏はもともと冬以上に乾燥リスクを伴っており、インナードライ肌に気を付けるべき時期です。そこにかさねてマスクもしているので、肌トラブルも非常に起きやすくなっています。化粧のノリが非常に悪い、化粧がすぐによれる、いつも肌がべたべたしている、ニキビがひどい…などここ最近になって急に気になる症状が現れていませんか？改めてインナードライについておさらいし、そこにマスクを重ねる事でどうなってしまうのか、肌荒れ対策はどのように行えばいいのかを紹介します。
そもそもインナードライ肌とは？
美容アカウントや雑誌などで時折見かける「インナードライ肌」の記事。そもそもインナードライ肌って何？と思われている方も多いかもしれません。インナードライ肌とは肌の表面は脂っぽかったりべたついているのに、肌の内側(角質)がからからに乾燥している状態の肌をさします。隠れ乾燥肌とも言われ、肌が乾燥しているのに汗は皮脂で表面がうるおっているように感じるため、肌の乾燥に気が付かない場合が多いです。その状態を放置すると肌の内側の水分がじょじょに減少し、肌がべたつくのにガサガサとかさついて炎症を起こしたり、小じわの増加、ニキビや吹き出物の増加などの症状が出てきます。また、このような症状がなくとも、化粧ののりが非常に悪くなるなどのトラブルにも見舞われます。インナードライは強い紫外線を浴びたダメージと、エアコンによる肌の乾燥が大きな原因となりますが、現在皆さんが毎日つけているマスクも原因の一つとなります。特に、年齢を重ねると、肌の水分保持の役割をする「セラミド」が減少するので、肌は乾燥しやすく、インナードライ肌になりやすいので注意が必要です。
間違ったケアが肌荒れを促進させてしまう
インナードライ肌になっている事に気が付かず、ただ「肌がべたついている＝脂性肌」と思って、一日の間に何度も顔を洗ったり、洗浄力の強いクレンジングを使用する・洗顔後さっぱりした化粧水のみで肌を整えたりすると、肌の内側の乾燥状態が促進されてしまいます。脂性肌は、皮脂も水分も多い状態の肌をさし、インナードライ肌とは大きく異なります。肌がやけにべたついているときは安直に脂性肌と捉えず、インナードライ肌を疑いましょう。インナードライ肌の特徴としては1.肌のべたつきが気になる2.常に顔のどこかにカサついた部分がある3.お肌のキメが整わなず、毛穴が開いている 4.メイクのノリが悪いorいまいち5.肌自体は保湿されているのに、なぜか表面がつっぱっているような感じがする6.Tゾーンは脂っぽいのに頬や口周りなどのUゾーンはかさかさしている…などがあげられます。あてはまるものがあれば、インナードライ肌を疑いましょう。そもそも自分の肌は油っぽいと感じるほとんどの方が実はインナードライ肌とも言われています。自分で判断するのが難しい場合はコスメカウンターで肌のチェックをしてもらうのもおすすめです。
マスクはインナードライを加速させる？！
マスクを着用すると、マスク内にたまる呼気や汗でマスクの内側が蒸れます。この状態で食事の際や、帰宅後などにマスクを外すと肌の水分が一気に蒸発し、蒸発の際に肌の水分まで奪ってしまうので肌が一気に乾燥します。これがインナードライ肌を加速させてしまいます。また、マスクで蒸れた肌はふやけているので傷つきやすく、また高温で湿度が高いことから雑菌が繁殖しやすい環境になっているので、ニキビや吹き出物などの症状になって現れます。
インナードライ肌を改善させよう
インナードライ肌に気が付いたら、インナードライ肌用の肌ケアを行うようにしましょう。
洗顔は朝晩2回まで、優しく洗う
肌がべたついていると何度も顔を洗いたくなってしまうかもしれませんが、洗顔は朝晩2回までにしましょう。洗顔をしすぎると必要な皮脂まで落ちてしまい、肌の乾燥につながります。洗顔もクレンジングもやさしさ重視。クレンジングはしっかりオフすることが大切ですが、一方で洗浄力の強いクレンジングオイルは避けましょう。おすすめは肌への刺激が少なく保湿力の高いクレンジングミルクやクレンジングクリームです。ただし、ウォータープルーフタイプのコスメなどでがっつりとしたアイメイクをしている場合は、クレンジングミルクでは取り切れない場合もあるので、ポイントメイクリムーバーでオフして使い分けましょう。インナードライで乾燥した肌は不要な角質が溜まっているので、毎日の洗顔は大切です。しかし洗いすぎは乾燥のもと。洗顔の際は、洗顔料をしっかりと泡立て、Tゾーン→Uゾーンの順に優しく洗いましょう。ごしごし洗うと肌が傷ついてしまいますので、指先がふれないくらい優しく手早く洗うのがポイントです。
洗顔後の保湿ケアは冬と同じ
洗顔後の保湿は冬と同じようにしっかり行う事が大切です。インナードライ肌の原因は乾燥なので化粧水はしっかりつけましょう。肌の水分が少ないと、不足した潤いを満たすべく。肌はさらに皮脂を分泌させる傾向にあります。さっぱりしたものではなく、セラミド配合型などのうるおいを浸透させるようなタイプの化粧水がおすすめです。また、夏も乳液やクリームを必ず使いましょう。化粧水だけですと蒸発してしまうので、乳液やクリームなどの油分で蓋をします。ただし、乾燥肌と違い、ワセリンなどを使用すると油分が多すぎてニキビの原因になります。夏のクリームはさっぱりタイプで大丈夫です。
日中はUVケアをしっかり
マスクをしているから紫外線は避けられていると思ってUV対策をおろそかにしていませんか？残念ながら通常のマスクは紫外線を通すので、マスクをしていても紫外線は肌に影響を与えます。屋内にいるときも屋外にいるときも、必ず紫外線対策を行いましょう。日焼け止めは一日数回塗りなおしします。特に汗をかいた時は汗と一緒に日焼け止めが流れていくので、汗を拭いた後、必ず再度日焼け止めを付けなおしましょう。また、最近ではUVカット機能のあるマスクも登場しています。こういったマスクと組み合わせて紫外線対策をするのもおすすめです。
食生活や睡眠サイクルの見直し
インナードライ肌は動物性タンパク質や糖分の取り過ぎも原因になります。取り過ぎの自覚がある場合は食生活を一度見直しましょう。特に積極的に摂取したいのはビタミンB群やビタミンAです。緑黄色野菜やレバー・うなぎ・大豆などがおすすめです。ヨーグルトにも皮膚の水分保持に欠かせないセラミドが含まれているるので、肌の代謝を高めるビタミンCたっぷりの果物類と一緒に摂取するのもおすすめです。一方で甘いものは肌が糖化し、角質層の保水力が低下するので出来るだけ避けましょう。暑いとアイスや冷たいジュースが飲みたくなると思いますが、控えましょう。また、睡眠不足も成長ホルモンの分泌が低下する関係でインナードライ肌を作りやすくなります。肌を作るのは外からの環境だけではなく、身体の中の環境も関係してくるので、不規則な生活を送っていて肌の状態も悪いという方は規則正しい生活を心がけましょう。
マスクによるムレと雑菌増殖を防ぐ
マスクの中は通気性が悪く雑菌が増殖しがちです。汗をかいたらマスクの中をウエットティッシュでふくなどして汗をぬぐい取りましょう。マスクで蒸れた肌はふやけているので傷つきやすく、また高温で湿度が高いことから雑菌が繁殖しやすくなります。汗を拭くことで少しでも肌が蒸れた状態を改善させましょう。マスク内の汗はウエットティッシュや吸水性のよいタオル・ガーゼなどで拭き取るのをおすすめします。皮脂や汗を抑えたあとは必ず保湿ケアをしましょう。メイクの上から使えるスプレーミストなら外出時にも手軽にうるおい補給ができます。マスクをするとニキビができやすいという方は、一日一枚のマスクではなく、一日に何回かマスクを変えましょう。マスクの中の汗をこまめに拭いてもマスクを変えなければ、汗や唾液による雑菌がマスクに付着してその雑菌は増殖していきます。お昼に一枚変える・汗を沢山かいたら一枚変える等、常に清潔なマスクを使う事で、雑菌増殖を防止し、ニキビの抑制につながります。ニキビができない方も、汗をかいて雑菌が増えやすい季節なので、お昼ご飯を食べた後などのタイミングで新しいマスクに変える事をおすすめします。
日中も乾燥対策を
まず、メイクの前にしっかり保湿をするだけでもメイク崩れしにくくなり、肌質も改善します。朝は忙しく、ぱぱっと化粧水をつけるだけという方もいますが、丁寧な肌の水分補給を心がけてみてください。日中もエアコンの強い部屋などで長時間仕事をする場合は肌がどんどん乾燥していきます。メイクの上からでも使えるミスト化粧水などを必ず携帯しましょう。日中顔に2～3回吹きかけた後に、ティッシュでやさしく押さえて余分な水分と皮脂を取ります。水分量の多いミスト化粧水は蒸発する際に肌の水分を一緒に奪ってしまうので、保湿成分の多い化粧水を使用しましょう。テカリが気になってあぶらとり紙を使いたい場合は、一日最大2回までとしましょう。必要な皮脂まで吸ってしまうので、使い過ぎは肌の乾燥を悪化させます。
入浴はぬるめのお湯で
40度以上の熱すぎるお湯に浸かるとはだのバリア機能が低下し、逆肌の乾燥やインナードライ肌を促進させてしまいます。夏は思っている以上に体が冷えているので入浴は大切ですが、インナードライ肌の自覚がある場合は熱すぎるお湯につかるのはさけましょう。長風呂もセラミド流失の原因になるので、15分を目安にしましょう。入浴後は早めの保湿ケアを忘れずに。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は夏のインナードライ肌についてまとめました。小じわが気になる、口周りは何故か乾燥している、ニキビが酷い…などの症状があれば一度肌の状態をチェックしましょう。まだまだマスクが必須の季節、まずは毎朝お出かけ前に日中取り替えるための予備マスクを持つ習慣を付けましょう。布マスクを使っている場合は特に、使用後はすぐ洗濯し、常に清潔なマスクをつけてくださいね。一日中お部屋の中にいる場合も、必ず日焼け止めをつけましょう。太陽光は壁や天井を反射するので紫外線は部屋の中にも入ってきます。紫外線対策はインナードライ肌にとって大変重要です。お部屋の中にいるときも日焼け止めの塗り替えを忘れずに。肌が敏感な人からすると、ストレスの溜まりやすい時期ですが、少しでも快適に過ごせるよう規則正しい生活を心がけつつ、健康な肌を目指しましょう！
