肝斑って何?シミとは違うの?

女性の肌の悩みの一つが肝斑。30代から発症する事がある「シミ」で、肌をくすませて見せる原因の一つです。肝斑の名前は聞いたことがあるものの、なんだかわかりづらいですよね。普通のシミと何が違うか知ってますか?実は20代からも発症する人がいるやっかいなシミです。また、最近のコロナ生活ではマスク肝斑に悩む人も出てきています。肝斑はシミとは違う治療法になるので注意が必要です。最近なんとなく肌がくすんで見えるという人はもしかすると肝斑かもしれません。今回は肝斑について説明します!

そもそも肝斑とは?

肝斑は、両頬もしくは目尻の下あたりに左右対称にできる薄茶色のシミを指します。もやのような輪郭の薄い色になったり、大きなシミとして現れる事があります。額や口の周辺にもできることがありますが、目の周囲にはできず、色が抜けたように見えることもあります。30代~50代の女性に症状として現れやすく、60代以降ではほとんど発症することはありません。むしろその年代になると、シミが薄くなったり、消えたりすることがあります。女性特有のものとして知られていますが、男性にも女性ホルモンの分泌はあるため、バランスが崩れると、男性にもまれに肝斑が発症することがあります。

肝斑の原因って?

更年期にさしかかる30代~50代の女性に症状として現れやすいことから、主な原因は女性ホルモンの乱れとされています。妊娠中やピルの使用によってホルモンバランスに変化があったときに発生することもあり、その場合は20代から発症する人もいます。また、ストレスの影響でホルモンバランスが崩れ、肝斑が濃くなる場合もあると言われています。最近では、マスク生活による頬への慢性的な刺激で肝斑が濃くなる人もいます。

シミと肝斑の見分け方は?

初期の薄いシミと肝斑は見分ける事が難しい場合があります。通常、シミと言われているのは紫外線の影響でできる老人性色素斑を指します。一般的に皆さんが想像する「シミ」はこのシミで、境界線がはっきりとした、薄茶色の円形または楕円形をしています。40歳ごろから頻繁に見られるようになりますが、若いうちから紫外線を沢山浴びている場合は20代からシミが目立ち始めます。最初のうちは色が薄いので肝斑との見分け方が難しいですが、紫外線を浴び続けると色が濃くなり、境界線がはっきりしてきます。紫外線の影響を受けやすい頬骨周りに数センチから数ミリ前後の丸い斑点となって現れたり、こめかみ、手の甲などにも出来ます。肝斑は頬や額・口まわりなどに左右対称にできるのが特長で、もやもやとした複雑な形をした薄茶色や黒っぽい茶色の色素斑になります。頬骨にはひろがってもまぶたには出来ません。最初は頬骨の一部だけに出ていても、じょじょに範囲が広がり、最終的に鼻下のほうにまで広がる場合もあります。鏡を見てシミが気になると思った時に反対側にもおなじようなシミがないか確認しましょう。左右対称に浮き上がっている時は肝斑の可能性が高いです。ちなみに肝斑との識別が難しいものとしてソバカスも挙げられます。ソバカスは思春期に一番目立つようになり、範囲が肝斑と似ていますが、最初から鼻の上にも広がっているのが特徴です。

放置はよくない!濃くなってしまうことがある

肝斑は摩擦や紫外線の影響で濃くなることがあります。肝斑を隠そうと念入りに化粧することで、表皮のメラニン量が増えさらに色が濃くなる事があります。また、紫外線の影響も強く、短時間でも紫外線に当たればそれが積み重なり色が濃くなっていきます。シミかな?と思って化粧で頻繁に誤魔化すと余計悪化する事があるので注意が必要です。

肝斑は治せる

通常のシミと違い肝斑には飲み薬による治療法が用いられています。それがトラネキサム酸です。トラネキサム酸は、メラニンをつくり出すメラノサイトに信号を送る活性化因子のはたらきを抑え、色素沈着抑制効果を発揮し肝斑の生成を抑制します。内服開始から4週間以内に効果が出る人もいますが、多くは4~8週で効果がでると言われています。効果が出なければ肝斑以外のシミである可能性があるので、服用して効果が内容に感じたら皮膚科で再度相談しましょう。

シミのようにレーザーをすると悪化することも

通常のシミはレーザーなどで薄くする事ができますが、肝斑は逆に色が濃くなる等悪化することがあります。はっきりとした原因はわかっていません。しかしながら、自己判断でシミと考えてレーザーを当てると、逆に濃くなってしまう事があります。初期のシミと肝斑は素人目では判断しづらい部分もあります。シミか肝斑かわからない時は必ず皮膚科で診断してもらい、最適な治療法を選択するようにしましょう。

他のシミと複合的に発生している場合も

シミは複合的に発生していることがあります。肝斑の下に通常のシミやソバカスがあったり、濃いシミの下に肝斑が重なっていることもあります。そういった場合、例えば肝斑だけが改善すると他のシミやソバカスが目立つようになり「改善していない」と感じる事もあります。こういった場合は複合的な治療が必要になることがあるので、都度皮膚科に相談しましょう。

肝斑の予防法

肝斑もシミの一種なので、シミ同様予防が大切です。

紫外線対策

肝斑は紫外線のダメージが関与しています。日常的に紫外線対策を行いましょう。肝斑が既に出来ている場合は特に、短時間の外出でも紫外線を浴びないよう心がけましょう。夏も冬も関係なく、朝と昼二度日焼け止めクリームをぬるのがおすすめです。

摩擦の刺激を抑える

肝斑が出やすい頬は摩擦による刺激を与えると肝斑が生じたり肝斑の色が濃くなったりする傾向があります。現在はマスクなどで頬に摩擦を起こしやすいので、刺激を抑えるためにスキンケアをきちんと行いましょう。また、肌への刺激の少ない素材のマスクを選ぶのがおすすめです。

ストレスを溜めない

強いストレスはホルモンバランスを乱します。睡眠を充分にとり、バランスのよい食生活を続けてください。自分なりのリフレッシュ方法やストレス解消方法を見つけることも大切です。

ビタミンCやイソフラボンを積極的に摂る

ビタミンCにはメラニンの生成を抑制する働きがあります。ビタミンCをしっかり摂る事で肝斑の悪化が防げます。バランスの良い食事を心がけつつ、ビタミンCを野菜や果物からしっかり摂ってください。柑橘類や野菜、いもなどに多く含まれていますが、ビタミンCは熱に弱く水に流れやすいビタミンなので、生のまま食べる方がより効果的です。また、ホルモンバランスを整えてくれる大豆イソフラボンも有効です。大豆イソフラボンにはエストロゲンと似た構造をしており、肌の新陳代謝を促したり、自律神経を安定させてくれます。納豆や豆乳、きな粉、味噌などに多く含まれています。

まとめ

シミが出来るとメイクをしてもうまく隠れなかったり、厚化粧になってしまってなるべく避けたいところですよね。肝斑はホルモンバランスと関係している部分もあり、なかなか予防しにくいのも事実です。一方通常のシミとちがい内服薬で改善もするので、シミ?肝斑?と感じたらまず皮膚科で相談してみましょう。肝斑ができやすい年齢はシミやソバカスと複合的に症状が表れる事があるので、勝手に自己判断せず専門的なアドバイスを貰う事が美白への近道です。

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