美容にいい食べ合わせ、ちゃんと気にしてますか?

美容にいい食べ合わせ、ちゃんと気にしてますか?

日々美容のために、健康や美容効果の高いビタミンCや鉄、食物繊維などを多く含む食べ物を意識的に食べている!という人も多いのではないでしょうか。雑誌やSNSで情報を集めたり、憧れている芸能人やインフルエンサーの食事を真似して取り入れる事もあると思います。また、食事だけではなくサプリメントや栄養ドリンクを毎日摂っているという人もいるでしょう。一方で、食べ合わせや摂取時間帯を気にせず、ただ食べていればいいと思っている人が多いのも事実です。食べたから栄養が取れた!と思っていませんか?一緒に食べる食事や、食べる時間帯によっては、効果が薄れてしまったり、逆に別の問題が発生してしまうことも。美容にいい食べ方を知って、効率よく美容や健康効果を高めましょう。

鉄分

女性が特に気にするのが鉄分。鉄分は美容はもちろん健康にも重要です。鉄分が不足すると貧血をおこしますが、鉄欠乏性貧血は貧血の原因の80%以上といわれるほど。頭痛やめまい、顔面蒼白などの症状の他、爪の変形などを起こす原因にもなります。その他にも疲れやすい、いつも合眠いなど普段の体のコンディションにも大きな影響を及ぼす栄養素です。特に女性は生理があるので鉄分不足に陥りがちです。加えて、妊娠すると赤ちゃんのための鉄分も摂取する必要が出てきます。授乳期においては、母乳は血液から作られるため、鉄分を失いがちです。さらに月経が再開すると、ますます鉄分が出ていきやすい状況になります。また、鉄分は肌の潤いやハリを保つ「コラーゲン」を合成するのに欠かせない栄養素です。肌の潤いやハリを出すのに必須のコラーゲンですが、肌だけでなく、髪や目、筋肉、血管、骨など、体の中のあらゆる部位に存在しています。そういった点からも鉄分をしっかり摂取する事がとても大切なんです。一方で鉄分は体への吸収率が低いというデメリットがあります。

鉄分がふくまれる食材は?

普段の食事において鉄分が多く含まれる食品を摂るようにすることです。食事から摂取できる鉄は2種類あります。肉や魚などの動物性食品に含まれている「ヘム鉄」と、野菜や豆類などの植物性食品に含まれている「非ヘム鉄」です。ヘム鉄とは、食品に含まれているそのままの形で吸収され、非ヘム鉄に比べて5倍ほど吸収率が高いことが特徴です。また非ヘム鉄は、身体への吸収率は高くありませんが、鉄以外の栄養素を多く含んでいることが多いため、両者をバランスよく摂ることが重要です。非ヘム鉄は、良質なたんぱく質やビタミンCと一緒に摂取すると、吸収率が高まると言われています。ヘム鉄を多く含む食材には、レバー・牛肉赤身・かつお・しじみなどが挙げられます。非ヘム鉄を多く含む食材は、ひじき・大豆・卵黄・ほうれん草・小松菜などがあります。ヘム鉄の吸収率が高いとはいえ、摂取した鉄のほとんどは大便とともに体外に排出されてしまいます。そのため、継続的に鉄分を摂取することが重要です。

鉄は食べ合わせに気をつける必要あり!

鉄分は食べ合わせによっては鉄分の吸収を妨げるものがあるので注意が必要です。まず一番一緒に摂取している可能性が高いものとして、コーヒー・紅茶・緑茶があります。コーヒー・紅茶・緑茶にふくまれるタンニンという成分が鉄分の吸収を妨げてしまうのです。せっかく鉄分の多い食事をタンニンの多く含む水分と一緒に摂ったり、鉄分のサプリをコーヒーやお茶と一緒に飲んでいる人は効果が半減するのでやめましょう。一方で
非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂ると体内に吸収されやすくなります。いちごやグレープフルーツなどを食後に摂ったり、じゃがいもやピーマンなど加熱してもビタミンCが壊れない食材と一緒に食べる事で鉄が吸収されやすくなります。また、鉄は食品だけではなく鉄製のフライパンで調理する事でも摂取できます。

体内では作られないビタミンC

美容・美肌のための栄養素として真っ先にあがるのがビタミンCですよね。ビタミンCもコラーゲンを作り出すのに必要な栄養素です。また、ビタミンCの特徴の1つである抗酸化作用は肌に必須です。抗酸化作用はシワ・たるみの原因となる物質を作る活性酸素を除去してくれます。また、日焼けを防止する効果もあります。美容だけではなく、病気に対する抵抗力向上にもビタミンCは必須です。健康面からも美容面からも無くてはならないビタミンCですが、多くの哺乳動物では体内でブドウ糖からビタミンCを合成することができる中、人間は合成に必要な酵素がなくビタミンCを体内で合成できないので、食品や飲み物から摂取しなければなりません。加えて、ビタミンCはアドレナリンの合成に使われてしまうので、例えば通勤ラッシュ時の移動、長時間のPCでの作業、騒音、過労、睡眠不足、夏の暑さなどあらゆる場面でストレスがかかります。自分が思っている以上にビタミンCの消耗は激しく、多くの摂取が求められています。ビタミンCには1回の摂取上限値というものがあり、1度に吸収されるのは最大で1000㎎と言われています。それ以上の量を取っても吸収されません。また、2~3時間で排泄されてしまうので、例えば朝に大量に摂取しても午後にはビタミンCが不足しているような状態に。ビタミンCは一度に大量摂取するのではなく、数回に分けて摂取すべき栄養素と言えるでしょう。

ビタミンCは繊細?

ビタミンCを効率よく摂取するには、ビタミンCの特性を知る事が大切です。ビタミンCはとても壊れやすく、水溶性のため、水に長くさらさないことと、加熱は避けること、鮮度のいいうちに食べることがポイントです。よっていくらビタミンCが豊富な食材を買ってきても、熱を通して調理すると摂取できるビタミンCがぐっと少なくなってしまいます。ビタミンCを食品で摂取する場合はサラダなど生の状態で調理し、できるだけフレッシュなうちに食べましょう。毎日、生野菜や果物だけで2000~3000mgを摂取するのは難しいので、ドリンクやマルチビタミンなどのサプリメントを補助として摂取するのがおすすめです。春から夏にかけてはビタミンCの取れる食材が豊富にあります。是非積極的に摂取しましょう。

オレンジ・グレープフルーツ…食べる時間気にしている?

ビタミンCがお手軽に取れる方法として、グレープフルーツやオレンジなど柑橘類を選ぶ人も多いかと思います。フルーツなので、おやつがわりにもなりますよね。でも柑橘類は食べる時間を気にする必要があります。ビタミンCを一日の中でこまめに分けて摂取するのは有効ですが、摂取を避けるべき時間があります。それは朝の時間帯です。ビタミンCに含まれる「ソラレン」という物質は紫外線の吸収を促します。少量ならば問題ありませんが、ソラレンを含んだ食品(食材)を食べる場合は夕方~夜がいいでしょう、ソラレンを多く含む食材としては、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ライムなどの柑橘系の他、イチジク、赤パプリカ、パセリ、キュウリ、セロリなどが挙げられます。ソラレンが多い食材はビタミンCが豊富です。食べてはいけないというわけでは決してなく、摂取する時間を調整しましょう。

食べ過ぎは駄目?食物繊維

美容を気にするなら腸内環境から、とよく言われるほど、腸の状態は美容や健康に大きく影響します。そのため、便秘は美容の大敵。デスクワークが多く運動不足気味だったり、食事のバランスが悪いと便秘になりがちですが、便秘の解消に大切なのが食物繊維です。日本人は食物繊維の摂取量が少ないと言われています。食物繊維は不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の二つに分類されます。不溶性食物繊維は穀物や豆類・きのこ・芋類・野菜・果物などに多く含まれており、腸を刺激し、排便の量を増加させる働きがあります。水溶性食物繊維は海藻やこんにゃく、大麦などに多く含まれており、水に溶けて便を柔らかくしてくれる働きがあります。便秘の人は意識して摂取すべき栄養素です。普段から食物繊維を意識して白米を玄米に変えたり、野菜などを積極的に取って、食物繊維の摂取はばっちり!と思っている人も多いのではないでしょうか。実は気をつけないと逆に便秘になってしまったり胃腸に負担をかけてしまう事があるんです。

食物繊維を見極める

不溶性食物繊維は水にとけない食物繊維で便の量を増やすことで大腸を刺激して動きを活発にすることで排便を促すはたらきを持っています。摂り過ぎると逆効果になることもあり、お腹が張ったり便秘を助長してしまいます。またもともと胃腸が弱い人は胃に負担がかかり体調を崩してしまう事もあります。例えば玄米を定期的に食べると肌荒れをしている感じがする・胃腸のむかつきがつづく、など気になる事がある場合は、摂取する量を減らしましょう。また、逆に水溶性食物繊維を摂り過ぎると、こちらは便をやわらかくするので下痢や軟便を引き起こす原因になります。便秘の症状を自覚したら、自分がどんな便秘なのかをチェックしてそれによって食物繊維の摂り方を変えましょう。

便秘の種類で食物繊維の摂り方も変えよう

自律神経のバランスが乱れている事が原因であればけいれん性便秘、妊婦や高齢者に多い・食物繊維不足や筋力低下によって排泄がスムーズにいかずに引き起こされるのが弛緩性便秘、便意を我慢しがちで、便意を催さなくなってしまう直腸性便秘、このみっつに大きくわかれます。けいれん性便秘は、水分を失って硬くて丸いウサギのような便になりやすい傾向にあります。そのため水溶性食物繊維を意識した食事が適してします。また、けいれん性便秘を起こしている胃腸は刺激に弱いので、胃腸に負担をかけない消化のよい食事を意識しましょう。弛緩性便秘・直腸性便秘はどちらも腸が動かない事でおこります。そのため、腸を刺激するために不溶性食物繊維をとる必要があります。ただし、とりすぎは便秘を悪化させるので、水溶性食物繊維とバランスを摂る事が大切です。また、腸の働きを促す刺激のある食事をとりましょう。

まとめ

美容や健康を考えて食事から気をつけるというのはとても大切な事です。一方で食べ合わせや摂り方を間違えると、効果が半減したり逆に体調を悪くしてしまうという事にも繋がります。バランスのいい食事を考えつつも、賢く栄養素を取り入れられるよう、普段の食事の仕方を気を付けてみましょう。

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