よく美容や健康にいいとして取り上げられる発酵食品。皆さんが頭にぱっと思い浮かぶ発酵食品としては納豆やキムチ、ヨーグルトがあるのではないでしょうか。独特の風味が苦手という人も多いと思いますが、そもそも発酵食品が何故美容や健康にいいか知っていますか？人によっては食べるだけで肌艶がよくなる！ということもあるくらい大きな影響を及ぼす発酵食品について解説します。なんとなく発酵食品を食べている、というだけの人も是非改めて発酵食品について知りましょう。
そもそも発酵食品って何？
発酵食品とは、微生物によって発酵させることで製造される食品のことを指します。発酵によって、食材の味や栄養価が変化し、消化や吸収がしやすくなることがあります。例えばお酒やみりんは深い甘みがあったり、茹でた大豆と納豆の栄養成分を比べると、納豆のほうがビタミンB2は7倍、葉酸は3倍、ビタミンKはなんと85倍も多く含まれているのです。発酵食品が腐らないのは、発酵過程において微生物が食材中の有害な微生物を殺菌するためです。また、発酵食品に含まれる酸やアルコールも微生物の生存を妨げる働きがあります。例えば、納豆や味噌は大豆を発酵させて作られますが、発酵過程で生じる細菌が、腐敗菌などの有害な菌を抑えることができるため、腐ることはありません。しかし、発酵食品を長期間保存する場合は、適切な温度や湿度管理が必要です。
発酵食品が健康に良い理由は？
腸内環境を整える効果
発酵食品には、善玉菌が豊富に含まれています。これらの善玉菌は、腸内環境を整え、悪玉菌の繁殖を抑えることで、免疫力を高める効果があります。また、善玉菌の働きにより、消化吸収がスムーズになり、便秘や下痢などのトラブルを防ぐことができます。
栄養素の吸収を促進する効果
発酵食品には、酵素が豊富に含まれています。酵素は、食べ物の消化や栄養素の吸収を促進する働きがあります。また、発酵によって栄養素が分解され、より吸収しやすくなることもあります。
血糖値の上昇を抑える効果
発酵食品に含まれる乳酸菌は、血糖値の上昇を抑える効果があります。また、発酵によって糖質が分解され、GI値（血糖上昇指数）が下がるため、糖質制限をしている人にも適した食品と言えます。
酸化ストレスを軽減する効果
発酵食品に含まれるビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化成分は、酸化ストレスを軽減する効果があります。酸化ストレスは、老化や疾患の原因となるため、発酵食品を摂取することで、健康をサポートすることができます。
以上のように、発酵食品には健康に良い効果が多く含まれています。ですので、日常的にバランス良く食べることで、健康的な生活を送ることができます。
健康だけではなく美容にもいい
発酵食品に含まれる「乳酸菌」や「酵母菌」などの微生物が、体内の腸内環境を整える働きをします。腸内環境が整うことで、美肌効果や免疫力の向上、疲労回復などが期待できます。また、発酵食品には、ビタミンやミネラル、食物繊維、ポリフェノールなどの栄養素が豊富に含まれています。これらの栄養素は、肌のハリやツヤを保つために必要な成分であり、美容に効果的とされています。例えば、納豆には「ナットウキナーゼ」という成分が含まれており、血液をサラサラにする効果があるとされています。また、キムチには抗酸化作用のあるビタミンCやポリフェノールが豊富に含まれているため、肌の老化を防止する効果が期待できます。ヨーグルトには、腸内環境を整える乳酸菌が豊富に含まれており、便秘や肌荒れなどに効果があるとされています。以上のように、発酵食品には美容に必要な栄養素が豊富に含まれており、腸内環境を整える効果もあるため、美容に効果的とされています。毎日の食生活に取り入れることで、健康的な美肌を手に入れることができます。
効果が早く感じる理由は？
発酵食品は、健康や美容に対する様々な効果があるとされています。これは、発酵過程で微生物が食品中の糖質やタンパク質を分解して生成される物質によるもので、以下に説明します。
ビタミン・ミネラルの増加
発酵食品には、ビタミンB群やビタミンKなど、体に必要なビタミンやミネラルが豊富に含まれています。また、発酵過程で微生物が合成するビタミンやミネラルもあります。これらの栄養素が豊富に含まれることで、肌の調子を整える効果が期待できます。
乳酸菌の働き
発酵食品には、乳酸菌が含まれています。乳酸菌は腸内の善玉菌を増やすことで、腸内環境を整える効果があります。また、腸内細菌叢が健康であることは、免疫力を高めることにも繋がります。これらの効果によって、肌のトラブルを抑えることができます。
抗酸化作用
発酵食品には、ポリフェノールやフラボノイドといった抗酸化物質が含まれています。これらの物質は、体内の活性酸素を除去することで、細胞の老化を防ぎ、肌のトラブルを改善する効果が期待できます。
以上のように、発酵食品には、肌の調子を整えるために必要な栄養素や効果が含まれていることがわかります。また、発酵食品には、消化吸収が良く、体内に吸収されやすい栄養素も含まれています。これらの理由から、発酵食品を食べることで、すぐに肌艶が良くなったり、肌荒れが収まったりすることがあるのかもしれません。
食べる時の注意ポイント！
発酵食品を食べる際には、食べ合わせや食べる時間などに気を配ることがあります。以下に具体的なポイントをご紹介します。
食べ合わせに気をつける
発酵食品は、その特有の味や香りがあるため、他の食材と合わせると相性が悪い場合があります。例えば、納豆と牛乳を一緒に食べると、胃の中で凝固して消化しづらくなることがあるため、一緒に摂るのは避けた方が良いでしょう。また、キムチや漬物を食べる場合は、塩分が多いため、食事全体の塩分量にも注意が必要です。
食べる時間に気をつける
発酵食品は、胃腸を刺激して消化を促進する効果があるため、食前や空腹時に食べると胃腸が刺激されすぎてしまう場合があります。また、就寝前に大量に摂ると、睡眠の質が悪くなることがあるため、夜遅くに食べるのは避けた方が良いでしょう。
適量を守る
発酵食品は栄養素が豊富で美容効果も期待できますが、摂り過ぎると逆効果になることもあります。例えば、納豆はビタミンKが豊富であり、過剰に摂ると血液が固まりやすくなる場合があるため、1日の適量を守るようにしましょう。
新鮮なものを選ぶ
発酵食品は微生物によって発酵されるため、保存状態や衛生状態によっては腐敗や食中毒の原因になることがあります。そのため、新鮮なものを選ぶようにし、保存方法にも注意を払うようにしましょう。
以上のように、発酵食品を摂取する際には、食べ合わせや食べる時間、適量、保存方法などに注意を払い、安全に健康的に摂取するようにしましょう。次に、発酵食品を美容や健康効果を高めて摂取できる方法をいくつかご紹介します。
納豆にレモンやオリーブオイルをかけて食べる
納豆には美容や健康に良いビタミンKが豊富に含まれていますが、そのまま食べると風味が苦手な人もいます。そこで、レモンやオリーブオイルをかけることで風味をマイルドにし、さらにビタミンCやオレイン酸など、美容や健康に効果のある成分を取り入れることができます。
キムチを野菜と一緒にサラダ風に食べる
キムチは、善玉菌を増やし腸内環境を整える効果があることで知られていますが、そのまま食べると塩辛くて食べ過ぎると胃腸に負担がかかることがあります。そこで、野菜と一緒にサラダ風に食べることで、栄養素をバランスよく摂りながら、食欲を抑える効果も期待できます。
ヨーグルトにナッツやフルーツをトッピングして食べる
ヨーグルトは、乳酸菌が腸内環境を整える効果があり、美容や健康に効果的ですが、そのまま食べると味に飽きがきてしまう人もいます。そこで、ナッツやフルーツをトッピングして食べることで、食感や味を変化させ、美味しく食べながら栄養素を摂ることができます。
麹菌を使った料理を作る
麹菌は、発酵食品の中でも特に美容や健康に効果的な成分が含まれています。そこで、麹菌を使った料理を作ることで、美容や健康に効果を高めることができます。例えば、麹菌を使った味噌汁やお茶漬けなどを食べると、食物繊維やビタミン、酵素など、栄養素を摂りながら美容や健康をサポートすることができます。
まとめ
発酵食品は味が独特なので飽きる時は是非色々な食べ方にチャレンジするのもおすすめです。発酵食品は熱に弱いと言われていますが、納豆菌は100度の熱にも耐えられるので、納豆オムレツ、納豆カレー、納豆うどんなどおすすめです。ヨーグルトならフルーツヨーグルトジュース、チーズならサラダにトッピングすると飽きずに食べられるでしょう。発酵食品の菌が腸内で活動できるのは３−４日と言われているので、できれば毎日の食卓に取り入れたいところです。美容と健康のために日々食べるものを工夫するのは大切です。どうしてもビタミンや食物繊維のことを考えがちですが、日々の食卓に是非発酵食品もプラスしてみてください。
