多汗症は軽減出来る!

多汗症は軽減出来る!

通常の人よりも汗が非常に多く、日常に支障をきたしてしまう多汗症。自分だけでなく、周囲の目も気になる人も多いのではないでしょうか?
自分の力ではどうしようもできなかったり、努力で改善出来ても時間を要してしまいますが、医療の力を使ってすぐに改善することができます。

多汗症とは?

汗をかくことは自然なことですが、気温がそこまで高くなく、激しい運動をしたわけでもないのに異常なほど汗をかいてしまうことを多汗症と言います。
日本人の7人に1人は多汗を自覚しており、厚生労働省研究班の調査によると手のひら・足の裏の多汗症重症者は80万人ほどいるといわれています。ちゃんと病院を受診している人はごく一部で、密かに悩んでいるかたも多い病気です。

多汗症には全身に汗が増加する全身性多汗症と、体の一部に汗が増える局所多汗症があります。
全身性多汗症は特に原因のない原発性と感染症、内分泌代謝異常や神経疾患に合併するものがあります。手足やワキだけでなく、お腹や胸、背中、お尻など全身に必要以上の汗をかきます。ある時期から急激に発汗量が増えた場合、何らかの疾患や病気の可能性があります。

局所多汗症も原因のわからない原発性と外傷や腫瘍などの神経障害による局所性多汗症があります。原発性局所多汗症では手のひら、足の裏やワキなど、汗腺が密集している特定の部位から過剰な発汗が見られる疾患です。
部位別に下記のように分けられます。
*手掌多汗症…手のひらの汗が増加する。
*足蹠多汗症…足の裏の汗が増加する。
*腋嵩多汗症…ワキの下の汗が増加する。
このほか、顔面や頭部などに症状が見られることもあります。

多汗症の原因

◎ストレス・緊張・不安
精神的要因による多汗症は、精神的な問題により恐怖を覚えて発汗することから、別名「発汗恐怖症」とも呼ばれています。ストレス・緊張・不安を感じると、交感神経が優位に立ち、汗腺の働きを活発にします。そのため、交感神経が敏感な方ほど、多汗症になりやすいといわれています。しかし、なぜ交感神経が敏感になるのかは不明です。もちろん、精神的な問題を抱えている方の全てが、多汗症になるというわけではありません。

◎病気
代謝異常や内分泌異常、循環器や中枢神経の病気を患っていると、多汗症になる場合があります。これらの病気が原因の場合は、局所性多汗症になることは稀で、多くの場合は全身性多汗症になります。
逆にいえば、全身性多汗症の場合は、甲状腺機能亢進症(バセドー病)、褐色細胞腫糖尿病、末端肥大症、急性リウマチ、生殖器障害、糖尿病、結核などの病気の疑いがあります。

◎ホルモンバランスの乱れ
ホルモンの分泌は、脳の視床下部でコントロールされていますが、交感神経も同時にコントロールされているため、ホルモンバランスが乱れることで、交感神経のバランスも乱れ多汗症となります。特に女性は、月経や妊娠、更年期による影響を受けやすいと考えられます。

◎食生活
辛いものを食べたり、熱いものを食べたりすると汗をかきますが、これが過剰になると味覚性多汗症になります。
また肥満の方は、多汗症になりやすい傾向にあるため、バランスのとれた食生活を心掛けましょう。たばこやコーヒーには、ニコチンやカフェイン等の中枢神経興奮剤が多く含まれているため、過剰に摂取すると発汗が促されます。食生活の見直しはまず最初にできることなので、多汗症状を感じたら積極的に改善していきましょう。

ボツリヌストキシン注射

ボツリヌストキシン注射は、ワキなど汗が気になる部位に注入することでエクリン汗腺の活動を抑制し、汗の分泌が抑えられます。汗の分泌が減ることでニオイも軽減し、雑菌の繁殖も抑えられ、ワキガ臭も同時に抑えることができるのです。ボツリヌストキシンの安全性は高く、アメリカではFDA(米食品医薬品局)で認可されています。
汗腺を取り除くわけではないので、効果は永続的なものではありませんが、約4ヵ月~9ヵ月の間は汗の量を抑えることが可能です。注入後2~4日後には効果が実感できます。また、注射なので手のひらのような皮膚の薄い部分の手汗を抑える対策も可能です。

施術

メスを使わず注入するだけなので、およそ10分ほどで完了します。仕事や家事で忙しいビジネスマンや主婦の方でも簡単に治療が受けられます。
注入した成分は、徐々に体内で分解されて体外へ排出されていきます。排出されるスピードは個人差がありますが、およそ半年~1年ほど持続します。
注射をするだけなので術後の腫れや赤みが出ることはほとんどありませんが、注射の際に若干の内出血が起きることがあります。目立たない部位であれば他人から見えることはほとんどないうえ、1週間程度で内出血は消失します。
①カウンセリング…医師と最適な治療法を決める為に事前にカウンセリングをします。
②クーリング…幹部を冷やし、治療へと進みます。
③注入…ボツリヌストキシンを注入します。
④クーリング…再びクーリングをし、終了です。

まとめ

多汗症の多くは精神的ストレスが原因であると言われています。中々自力で治すには難しいですが、現在は注射だけでその症状を抑えることができます。
完治を目指す治療法ではないので症状が再開することがありますが、夏など汗をかきやすい時期だけでも過ごしやすくなるでしょう。

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