スマホやパソコンを使用したり、掃除、洗濯、水仕事などの家事をしたり…毎日指先を酷使する人は多いです。そのような日々を過ごすことによって、爪が欠けたり二枚爪になったりなど、爪のお悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?
そんな忙しい方でも、サロンに行かなくても自分でできる爪のお手入れ方法をご紹介していきます!
甘皮を処理しよう!
甘皮について
甘皮とは、別名「爪上皮(そうじょうひ)」と言います。爪のつけ根の皮膚と爪との境目にある、薄い皮のことを指します。
甘皮には「キューティクル」と「ルースキューティクル」の2種類があります。
◎キューティクル
爪の一番根元にあり、押し上げると黄色っぽくなります。爪の中に雑菌が入り込むのを防ぐ役割があります。
◎ルースキューティクル
爪の上を覆うように、半透明または白っぽく薄くのびている角質のことです。
爪の根元にある「甘皮(キューティクル)」は、この「ルースキューティクル」と一緒につながって爪にはりついています。
ルースキューティクルは爪の成長を防いだり、乾燥やささくれの原因になります。爪や手のお手入れをしても、ルースキューティクルのせいで栄養分が爪に行き届かないこともあります。
甘皮は本来、爪の根元で爪を保護するためのものですが、必要以上に甘皮が伸びてしまうと、爪の水分や油分が奪われ、爪の乾燥を招いたり、固く分厚いささくれなどの原因になる事があります。
また、爪の周りにまとわりついているので、白っぽいごみがついているように見えることもあり見栄えがよくありません。爪の形もぼやけて見え、そのままネイルを塗っても本来のきれいなツヤが出ません。美しさを追求するという点から、甘皮はキレイにオフしておきたいところでもあります。
その他にも、甘皮を処理することで爪が長く見える・セルフネイルが塗りやすくなる・ネイルが剥がれにくくなる…など、様々なメリットがあります。
以上のことから、甘皮は処理をすることをおすすめします。
ツヤがあり、美しく健康な爪を育てるには、甘皮の適切なお手入れが大切になってきます。自分でお手入れをするのはなんだかハードルが高く、抵抗を感じる方もいらっしゃいますが、甘皮処理は自分でも簡単に行うことができます。
「甘皮のケア」は個人差はありますが、除去のしすぎに気をつけながら、1~2週間に1度の頻度で行うくらいがちょうどいい目安です。ちょっと面倒に感じる場合は、ネイルケアを行っているサロンにお任せするのもいいでしょう。
処理方法
①指先の皮膚を柔らかくする
爪の周りの皮ふや甘皮は硬くなっています。無理矢理こすって取ろうとすると、爪を傷めてしまうので、お手入れの前は十分に柔らかくしてからケアを始めましょう。
⑴甘皮部分にハンドクリームをに塗った後に、キューティクルリムーバーを塗ります。(キューティクルリムーバーとは、硬くなった甘皮を柔らかくし、除去しやすい状態に整えてくれます。)
キューティクルリムーバーがない場合は、ハンドクリームだけでもOKです。
⑵ぬるま湯〜お風呂の温度くらいのお湯をボウルに入れ、指先を5〜10分ほどつけてふやかし、甘皮を取りやすくします。入浴時に行えば時短にもなります。
ここの工程で急いでしまうと、次のステップが上手くいかなくなるので、しっかりと甘皮をふやかしましょう。
②甘皮を押し上げる
キューティクルスティックの先にコットンを巻きつけたものや、綿棒を使って、軽くらせんを描きながら優しく根元へ押し上げて甘皮をオフします。この時、強く押しすぎないように注意しましょう。
甘皮を押し上げる専用器具に「プッシャー」というものがあります。爪の形に沿って作られているので、より簡単に押し上げられておすすめです。
押し上げづらい場合には、再度指先をお湯につけ、甘皮をよりふやかした状態で行うと簡単にいきます。
③甘皮を除去する
ガーゼを濡らして指に巻きつけたら、甘皮の下の汚れや角質などを軽い力で丁寧に取っていきます。綿棒だけでもOKですし、ニッパーを使えばサロン帰りのようなキレイな仕上りになります。やりすぎには注意しましょう。
仕上げに爪の表面をネイルポリッシャーで滑らかに整えると、さらにキレイに仕上がります。ただし、爪が薄い人や磨きすぎている人は爪の層が薄くなり、痛みを感じてしまうこともあるので、加減は自分の爪の状態に合わせましょう。
④アフターケア
爪を整えたり、甘皮処理のあとは必ずネイルオイルやハンドクリームを使って爪や、爪の周りの皮膚を保湿しましょう。優しくマッサージするように塗っていきます。
指先が乾燥すると、ささくれなどの原因になってしまい荒れた印象を与えてしまいます。しっかりと保湿をして、つややかな指先を目指しましょう。
また、ネイルオイルやハンドクリームは手を洗ったあとや、乾燥が気になったときにもこまめに塗るよう心掛けましょう。
美しい指先をキープするためにはこまめな保湿がとても大切です。
注意点
このように、家にあるものでも簡単に、初心者の方でも甘皮処理はできます。しかしセルフだからこそ、注意すべき点があります。
①処理の頻度に注意!
甘皮処理は2週間に1度、もしくは気になったらやる程度で大丈夫です。一度やり始めるとキレイになる気持ちよさから、処理しすぎたり、必要な甘皮まで取り過ぎになってしまうこともあります。
自己処理だと加減が難しいですが、甘皮処理のしすぎは爪が痛む原因にもなるので、あくまでも頻度には注意しましょう。
②甘皮は無理にカットしない!
爪を長く見せたいという一心から、甘皮を押し上げすぎたり、無理にカットしたりするのはNGです。甘皮は引っ張ると周りの皮も引っ張られて余計に出てきてしまいます。出てきてしまった場合には、その分だけを丁寧にニッパーで丁寧に切りましょう。
また、爪の甘皮を取りすぎると、出血をする恐れもあります。甘皮には雑菌の侵入を防ぐ大切な役割があるので、痛みを感じるほどケアをしてしまうと、かえって炎症を起こす可能性もあります。セルフで甘皮ケアをする場合は、優しく押し上げる程度にとどめておきましょう。
③強さに注意!
甘皮が上手に取れないからと、ごしごしと強くこするのもNGです。
爪の根元部分に圧をかけすぎると、爪がでこぼこしたり変形する恐れもあります。甘皮が上手に取れない場合には、お湯に指先をつけて、もう一度甘皮をよくふやかして、無理のない力で処理しましょう。
爪の形を整えよう!
爪が伸びたら爪切りを使用する方も多いです。しかし、爪切りは爪に強い力がかかってしまい、元々層になっている爪に使用することで層が少しずつ壊れ、二枚爪などの爪が割れる原因にもなります。
その為、キレイな爪に整えるには爪専用のヤスリ「ネイルファイル(別名エメリーボード)」の使用をおすすめします。ファイル(file)とは英語で「やすり」という意味であり、この名前がついています。
また、このネイルファイルを使って爪の長さや形を整えることを「ファイリング」と言います。
ネイルファイルは、爪のサイドや裏にもしっかり当たるので理想の形、長さに整えることができる優れものです。
ドラッグストアやネット通販などで数百円から購入できます。洗って繰り返し使えるものが便利です。やすりの粗さを示す「グリット」数は240以上のものを選びましょう。仕上げに断面を整えるときは、さらにグリッド数が高いものだとよりきれいな仕上がりになります。
*爪切りを使う場合
爪が長過ぎる場合には、一度爪切りで短くすることはOKです。その際は、入浴後やお湯で爪をふやかした後など、爪に十分に水分を含ませた状態で使うように心がけましょう。使い方としては、ハサミを使うような感覚で少しずつ切ると、爪が割れにくいです。
まずは爪の端からはじめ、徐々に中央に向かって切ります。1つの爪に対して、数回に分けて細かく切ります。
仕上げにファイリングをして爪の断面を整えます。
極端に爪が薄い方やひびが入りやすい方は、少々時間はかかりますが、最初からやすりを使うことをおすすめします。
爪の長さ・形について
指を細く長く見せる為に、爪を長く伸ばしている方は多くいらっしゃると思いますが、実は爪には美しく見える適切な長さがあります。
指の腹から見て、爪の先が2~3㎜ほど出ているくらいの長さが一番爪をキレイにみえると言われています。長くし過ぎると、せっかくお手入れを頑張っていても清潔感に欠けて見えてしまうことがあったり、折れやすくなってしまったりと危険を伴うこともあります。
長すぎる爪は思い切って短くして、清潔感あふれる上品な爪を目指しましょう。
<形の種類>
爪には様々な形があり、大きく分けると5種類に分けられ、それぞれに名前が付いています。爪の形によって手の印象を変えることができるので、自分の爪に合わせて形を楽しみましょう。
①ラウンド
爪先端がゆるやかにカーブしていて、サイド部分はストレートに整えられた形。強度もあるため人気の爪の形です。
爪が小さい、平たい、短い、長い方でも似合い、ナチュラルで自然なイメージにまとまるのもこの形の魅力です。初心者の方におすすめです。
②スクエア
その名の通り、四角い形です。強度があり、定番の形でもあるスクエアは、先端をストレートに削るようにするだけなのでお手入れが簡単なのも魅力のひとつ。
ただし、先端の角がとがっている分、服や髪が引っ掛かりやすいので注意が必要です。
③スクエアオフ
スクエアの角を少し丸く削った形。衝撃に強く、欠けにくいので自爪をのばしている方には特にオススメです。お手入れもとても簡単です。
③ポイント
オーバルの角をさらに削って爪先を細くとがらせた形。
ある程度の長さが必要となり、先端が細い分折れやすいという点がありますが、セクシーで女性らしいこのデザインは、大人っぽくクールな指先になります。
自爪よりも、スカルプチュアやジェルネイルなどの強度を補強したネイルの際に人気です。
④オーバル
爪先を少しとがらせて、ラウンド型よりもさらに削って丸みをつけた形です。
先端はとても細く仕上げるのが特徴なので、強度は弱くなってしまいますが繊細な女性らしさがあります。指を長く見せる効果もあり、こちらも人気な形です。
ラウンド同様、初心者の方におすすめです。
ネイルファイルの使用方法
①長さの調整
粗い目のファイルは爪を傷めるので、180〜220グリッドがおすすめです。
爪に対して45度の角度を目安にネイルファイルを当て、角度をキープします。しかしこれは基本のラウンドネイルの場合であり、角度を変えて様々な爪の形を楽しむこともできます。
スクエアネイル・スクエアオフネイル・ポイントネイルのように、爪の形をストレートでシャープにしたいなら、ネイルファイルの角度は90度、オーバルネイルのように、爪の形に優しい丸みが欲しいなら、ネイルファイルの角度は30度を目安にしましょう。
ネイルファイルを往復させながら削ると爪に負担をかけるので、一定方向に動かしましょう。カットする指が動かないように、他の指で固定するとスムーズです。先端からスタートさせ、先端を平に整えます。
②サイドをカットする
爪は扇状に、横に広がって伸びています。爪の下にファイルを差し込んで爪先の方向に小さく動かし、サイド部分をカットしましょう。シャープになり過ぎないように45度程度の角度をつけて削ります。
③角を整える
爪の両側面のとがった角の下にファイルを差し込み、L字を書くようにカットします。外側から中心に向かって一定方向に動かしましょう。爪の裏側も削るような感覚で行ってください。ラウンドネイルはコーナーを丸く整えるのがポイントです。
※深爪の人はファイルが指先の皮膚に当たらないように、ファイルを浅めに当ててください。
爪の表面を磨こう!
ネイルファイルとは別に、爪の表面を削るためのスポンジタイプのやすりがあり、これを「バッファー」と言います。仕上げに表面を磨くことで、カラーをしていなくても光沢のあるキレイな爪を演出することができます。
爪やスカルプの表面を整えるために使うものを バッファー、スポンジバッファー、ネイルバッファーといいます。また主に爪の表面磨きに使うものをシャイナーともいいます。
ネイルバッファーは、立体的で目が粗い面と細かい面の2種類、もしくは3種類あるものが一般的です。
バッファーにはよく数字がついていて、数字が大きくなる程ヤスリの目が細かくなります。まず粗い面を使って、優しく円を描くように爪表面の凹凸を無くし、次に細かい目の面で滑らかに整えていきましょう。
<使い方>
①バッファーで表面を軽くこすります。やり過ぎると爪が薄くなって割れやすくなってしまうので、軽くこするように使います。
②仕上げに、シャイナーで磨きます。
③最後にキューティクルオイルを塗って、爪全体に馴染ませます。
まとめ
キレイな女性はヘアメイクだけでなく、指先にまで気を使っている方が多いです。生まれつき爪が短く、コンプレックスを感じている方でも、自分でケアをしてキレイな爪にすることで指先に自信がつきます。
職業柄ネイルができない人もいらっしゃいますが、甘皮処理だって立派な爪ケアの1つです。2週間に1度の簡単甘皮ケアで本当に爪の印象を変えることができるのです。
爪のお手入れは、意外にも簡単に自分でできます。指先は人から見られているポイントでもあるので、ネイルケアを自分で出来るようになれば、美しい爪を自力でキープすることができます。
爪や甘皮を処理する時は、指先をお湯でよくふやかすことが大事です。そのため、忙しい方はお風呂の時間を利用すると時短にも繋がります。
自宅にあるものでもケアはできますが、更なる美しさや仕上りを求める方は、専用の道具を使うといいでしょう。慣れるまでは面倒に感じられても、美しい爪が自分で作れるようになって容量も良くなると、より簡単にできるようになります。しかし、あくまでもやり過ぎは炎症などのトラブルを起こしかねないので、加減を注意しましょう。
爪のお手入れをするだけでも美しい手先を演出できますので、ぜひ試してみてください。
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