メイクの印象を大きく変えるのがベースメイク。メイク技術が必要なのはもちろんですが、ファンデーションの種類によって見た目の印象が大きく異なります。また、顔の広範囲につけるので、肌質に合わせる事が美容やアンチエイジングなどの面から考えても重要です。肌質によっては季節によってファンデーションを変えることで肌荒れやメイク崩れを防ぐことができる可能性があります。今回はファンデーションについて詳しく紹介します。
ファンデーションの種類
①リキッドファンデーション
ファンデーションの中でも最も水分が多く、液体状なのがリキッドファンデーションです。油分も多く、乾燥肌の人にオススメです。最近人気のツヤ感を演出するには最適なタイプで、ナチュラルな仕上がりにすることができます。そのためカバー力は一番低く、肌のトラブルが少なく色ムラをカバーする程度です。吹き出物やシミなどのトラブルがある人は、リキッドファンデーションで隠しきれない部分をコンシーラーを使ってカバーする必要があります。
②パウダーファンデーション
粉末を固めた固形状のファンデーションです。汗やテカリが気になる人や、マット肌を演出したい人はパウダーファンデーションがいいでしょう。失敗が少ないので、メイク初心者の人にもおすすめです。ファンデーションと言えば、パウダーファンデーションと思っている人も多いと言っても過言ではないほど、日本のメイクの歴史で非常になじみ深いアイテムです。カバー力は高く、ひと塗りで赤みもテカリも隠しつつもきっちりマット肌に仕上げてくれます。クリームファンデーションのパウダーバージョンのようなものです。忙しく真面目な日本人に欠かせないアイテムですが、マットな仕上がり故に、乾燥肌の人はくっきりとひび割れや粉が吹いた状態になってしまうというデメリットもあります。
③クリームファンデーション
高いカバー力と保湿力を兼ね備えたクリームファンデーションは、ファンデーション界の王様的ポジションです。ファンデーションの中でも特に油分量が多く、高い保湿力があります。クリームファンデーションのカバー力はどんな肌トラブルもひと塗りでカバーしてくれるだけでなく、時間が経っても仕上がりが崩れにくいのはさすがの保湿力と言えるでしょう。しかし、カバー力が強すぎるので、厚塗りには注意しましょう。また、脂性肌の方はベタつきが悪化してしまうので控えた方がいいでしょう。
④クッションファンデーション
ここ数年でブームになっているクッションファンデーション。容器の中にクッションが入っていて、そのクッションに染み込ませたリキッドファンデーションをパフで取って使うファンデーションです。リキッドファンデーションのツヤ感と、クリームファンデーションのカバー力をいいとこ取りしたような優れものです。しっかりとカバーしつつ、ナチュラルなツヤ感を演出したい人にオススメです。リキッドファンデーションのような水分量があるので、カバー力があるのに厚塗り感を抑え、素肌感のような自然なツヤ肌になれます。メイク直しにも向いていて、アイテムによってはこれ1つでベースメイクが完成してしまう優れものです。
⑤ルースファンデーション
粉末状のファンデーションで、パウダーファンデーションとは異なり、サラサラの粉がそのまま容器に入ったファンデーションです。パウダーファンデーションよりもナチュラルで軽い仕上がりになります。ファンデーションとして肌に色を乗せて色ムラをカバーしつつ、ルースパウダーのような軽い付け心地を叶えてくれるのが最大の魅力です。
ファンデーションの色の選び方
ファンデーションの色を間違えると顔だけ浮いたような印象になってしまうので、色選びはとても大切です。色を選ぶときは、顔と首の境目であるフェイスラインにいろを何色かのせて確認しましょう。耳側から明るい順にのせ、顔と首の境目の色合いを見て一番肌に合う色を選びます。自分ではわからない場合は、ドラックストアやデパートにいる美容部員さんに相談しましょう。プロの目で適切な色を選んでもらえるので安心です。
敏感肌でもファンデーションは塗るべき？
敏感肌の人の中にはファンデーションを塗ると余計に肌が荒れるので避けているという人もいるのではないでしょうか。しかしながら、ファンデーションを塗布することで、肌が物理的に覆われ、空気の乾燥やちり・ほこり、花粉などの外的刺激から肌を守る、いわばフィルターのような役割を果たしてくれます。また、肌内部の水分が蒸発するのを防ぐ役割もあり、敏感肌でもファンデーションを塗るメリットは大きいです。パウダーファンデーションの場合は落とす時の肌負担が少なくなります、特に肌が敏感だと感じる人や極力肌へ負担をかけたくないという場合におすすめです。リキッドファンデーションは美容成分を配合していることが多いので、潤いが必要な人におすすめです。その分しっかり落とす必要があるので注意しましょう。また、界面活性剤をはじめ、配合成分の数がパウダータイプより多めです。肌に合わない成分が入っていると荒れる原因にもなるので、まずサンプルを使用してみることをお勧めします。
マット肌かツヤ肌か？
ファンデーションには通常マット肌タイプかツヤ肌タイプがあります。マットの場合は、光沢感がない滑らかな質感と上品で落ち着いた雰囲気が特徴です。クールで落ち着いた雰囲気を出したい時や大人っぽい雰囲気を出したい時におすすめです。マットのファンデーションを使用した場合は、アイバームを使うのがおすすめです。程よく濡れ感がプラスされて上品な仕上がりになります。また、深い色のリップを使う場合もマットファンデーションがおすすめです。一方ツヤの場合は水分量が多く滑らかなテクスチャーをしているので、自然なツヤ感を演出できます。潤いや透明感を求めてる人におすすめです。ツヤのあるファンデーションを使用した場合は、同じように透明感があり薄めのアイメイクがおすすめです。ナチュラルな抜け感を出しましょう。
肌の悩み別ファンデーションの選び方
毛穴の悩み
毛穴が目立つ場合、埋め込もうとしないことが大切です。スポンジを軽く当てて、軽いタッチで横に滑らせましょう。薄づきでもファンデーションが密着して毛穴が目立たなくなります。小鼻は軽いタッチでポンポン叩き込みましょう。毛穴落ちが気になる場合は、そもそも肌が乾燥している可能性があります。メイクの前にしっかり保湿をして毛穴の開きを改善させるのも大切です。また、スキンケアの後すぐにベースメイクをすると毛穴が目立ってしまう可能性があるので、スキンケアをした後は最低5分開けてからメイクをするのがお勧めです。毛穴を隠そうとすると厚塗りになりがちなので、ムラなく適度な量を心かげます。
シワの悩み
シワがある場合は両手を使って塗ります。片手にスポンジを持ったらもう一方の手で目立つシワの肌を軽く引き上げます。その状態のまま優しいタッチでファンデーションを振りましょう。ファンデーションでシワが目立ってしまう場合は肌が乾燥している可能性があるので、メイクの前にスキンケアを十分に行います。また、目元は動きが激しくメイクがよれやすいので、下地やコンシーラーの量に注意してください。もしシワにファンデーションが溜まってしまった場合は顔全体をティッシュでオフしてから綿棒に乳液をつけてかき出すようにオフします。指などで擦ると肌に負担をかけてしまうので、擦らないことが大切です。
シミの悩み
シミをコンシーラーでうまく隠せないようであれば、ファンデーションの重ね塗りをしてみましょう。ごく少量のファンデーションを隠したいシミに優しく塗ります。薄いシミの場合はコンシーラーを使わなくてもこれでうまく隠せます。
こらからの季節はテカリ防止に焦点を当てて
基本的に肌質に合わせてファンデーションは選びますが、酷暑になりやすい夏は季節に合わせてファンデーションを選ぶことでテカリの防止につながります。もちろんファンデーション選びも大切ですが、お肌の調子を整えることが大切。メイク前にしっかり化粧水で水分を補給し、乳液で水分に蓋をします。夏のテカリ防止にはパウダーファンデーションやミネラルファンデーションがおすすめです。厚塗りになりすぎないようにブラシでつけると余分な粉を落とすことができるのでおすすめです。隠したい部分があるならそこだけパフを使ったりコンシーラーで隠しましょう。とはいえ汗をかけばどうしてもテカリが出てしまいます。その場合はテカリの部分にティッシュを当てて皮脂をオフしましょう。その後、上から優しくパウダーファンデーションを重ねて周りと馴染ませます。
ファンデーションを塗ったらしっかりケアを！
クレンジング
クレンジングできちんとファンデーションを落とさないと肌に負担がかかるだけではなく、スキンケアの効果が半減してしまいます。きちんとクレンジングで落とすように心がけましょう。その際摩擦には気をつけて、優しく丁寧に落とすことが大切です。特に小鼻周りや唇の下の顎周り、目頭など顔の窪んでいる部分は落とし残しが発生しやすいのできちんと落とすことを心がけましょう。
化粧水・美容液
オイルクレンジングを使う場合は、その後の水分チャージで肌がしっかり潤うまで重ね付けしましょう。美容液は高保湿成分が配合されているものがお勧めです。化粧水の後は、夏でも乳液やクリームで肌にふたをします。どうしてもベタつきが気になる場合はジェル系のテクスチャーを選びましょう。
まとめ
メイクの印象を大きく変えるファンデーション。ファンデーション選びに失敗するといくらリップやアイシャドウのいろが揃っていても顔が浮いた印象になったり、逆に老けて見えてしまう場合もあります。自分の肌質や季節、なりたい顔の印象に合わせてファンデーションを選びましょう。また、一つのファンデーションに囚われすぎず、複数揃えるとよりメイクの幅も広がります。自分で判断に困った場合は美容部員さんに相談しながら、適切なファンデーションを選びましょう。ファンデーションを塗った場合は肌荒れしないように肌のケアもきちんと行うことを心がけましょう。
