秋の美髪対策は夏のうちから

秋の美髪対策は夏のうちから


まだまだ日中は暑い日が続いていますが、朝晩は少し過ごしやすい気温に落ち着いてきましたね。秋は夏の紫外線ダメージが表に出てくる季節です。その中でも特に気をつけたいのが髪。秋は他の季節に比べて抜け毛が増える傾向にあります。夏の間に受けた紫外線やエアコンの影響で、髪の毛がダメージを受けやすくなり、それが秋に一気に抜け落ちることがあるんです。平均的に、一日に50~100本の髪が抜けるのが正常とされていますが、秋になるとこれが100本以上に増えることがあります。抜け毛は加齢によるものもありますが、紫外線や環境ダメージも大きな要因です。紫外線は髪の毛に直接ダメージを与え、毛髪のタンパク質を破壊してしまいます。また、乾燥や強い風、エアコンの使用なども髪の健康を損なう原因となります。これが年々繰り返されると薄毛の原因にもなります。薄毛は老けた印象を持たせる原因にもなるので、若々しい髪をキープするのは美容の視点からしてもとても大切です。今回は今からできる髪の毛のケア方法をお伝えします。


夏の紫外線ダメージは秋にやってくる


頭皮は髪の毛があるので紫外線を浴びづらいイメージがありますが、実は顔の約2倍の紫外線を浴びています。頭皮の老化は紫外線による「光老化」が大きく関わっているんです。光老化は抜け毛や頭皮トラブルはもちろん白髪の原因とも言われています。また、頭皮が紫外線ダメージで弛むと、頭皮と繋がっている顔まで弛みやすくなり、フェイスラインがぼやけた印象になりがちです。このような紫外線による髪のダメージがわかりやすく顕著にでるのは秋になってからです。紫外線の影響によって皮脂が酸化して毛根がダメージを受け、髪の成長が妨げられて健康な髪が育ちにくくなります。髪が生えてくる土台の状態が悪いと、生えてくる新しい毛も細くてぱさついた髪が生えるようになります。また、元々生えている毛も紫外線を浴びる事でキューティクルが剥がれてもろい毛になっていきます。紫外線を繰り返し浴びる事で髪の毛や頭皮のダメージがじょじょに蓄積され、やがて抜け毛や薄毛につながっていきます。秋に抜け毛が多くなるのはこのように夏の紫外線によるものと言われています。もともと髪の毛は1日あたり50~100本抜けます。毎日ある程度の抜け毛はありますが、紫外線対策を怠った頭皮では、秋になると通常の3~4倍ほど抜けてしまう場合もあると言われています。


今からでも遅くない!紫外線対策


体の紫外線対策は入念に行っていても、頭皮や髪の紫外線対策はつい怠ってしまいがちです。紫外線は冬に向かって徐々に弱くはなりますが、気温は涼しくなる分夏より外で活動する時間が増える人もいます。紫外線対策は今からでも遅くありません。なるべく髪や頭皮が紫外線に当たらないよう対策をしましょう。紫外線対策として一番お手軽なのがUVスプレーにより紫外線対策です。ベタつきが少なくヘアスタイルを崩さない仕上りになるので、お出かけ前、スタイリング後の髪にスプレーして日中の紫外線ダメージから髪を守りましょう。肌に塗る日焼け止め同様、3時間おき程度に吹き直すのがおすすめです。汗をかいてタオルで拭った時には必ず吹き直しましょう。帽子をかぶる場合はつばの広い帽子や、紫外線帽子効果の高い内側が黒い帽子がおすすめです。ただし、頭に汗をかいた状態が長時間続くと、頭皮が蒸れて雑菌が増え、頭皮環境が悪化してしまいます。汗を吸った帽子を手入れせず使いつづけると頭皮が臭ったり皮膚病などを起こす事もあるので、帽子は使ったら必ずケアをしましょう。


うっかり日焼けをしたら


うっかり日焼けをしてしまった場合は、肌の日焼けと同様早めのケアが大切です。頭皮の日焼けが強い場合は、保冷剤などをタオルにくるんで頭皮に当てて、冷やしましょう。直接保冷剤を当てると刺激が強いので、タオルでワンクッションおくのがポイントです。髪を洗う際は低刺激のシャンプーを使い、必ずぬるま湯で洗い流します。ドライヤーで乾かす際も、いつもより低温でかわかすようにしましょう。日焼けした頭皮はカラカラに乾燥した状態。放置するとフケの原因にもなりますので、ドライヤーで乾かした後は十分に保湿しましょう。冷やしたり保湿をしても日焼けによる赤みや痛みが軽減されない場合は皮膚科を受診し、薬を処方してもらいましょう。


美髪効果のある食材を摂ろう


秋は亜鉛など髪に良い栄養が取れる旬の食材が多いです。旬の食材は他の季節に比べて栄養価が高いというメリットがあるので、積極的に料理に使いましょう。

スイーツとしてもおかずとしても秋になるとよく出てくるのが栗ですが、実は亜鉛が含まれていると知っていますか?栗の豊富な栄養素の中でも、髪に効果が期待できるのが亜鉛です。亜鉛は意識して摂取しないと不足しがちな栄養素ですが、栗は他の亜鉛が豊富な食材に比べると摂取しやすいので、栗ご飯にするだけでもおすすめです。さらに、亜鉛は抗酸化作用も持ち、紫外線によって引き起こされる酸化ストレスを軽減することができます。酸化ストレスは、髪の老化やダメージの一因であるため、亜鉛を摂ることで髪を紫外線から保護し、その健康を維持する助けになります。栗は亜鉛だけではなくタンパク質、ビタミンA・B1・B2・Cやポリフェノール、葉酸なども含んでいるので、美容にもとてもいい食材です。


シャケ


シャケの赤身に含まれているアスタキサンチンは、もともと藻類に含まれている物質で、紫外線の酸化ストレスを軽減する性質を備えています。また、強力な抗酸化作用があるので、頭皮の老化を防ぎ、髪の毛が丈夫に生える土台をしっかりと作ってくれるので、髪の毛だけではなく頭皮にもいい食材になります。ヘアサイクルの調整もしてくれるので、薄毛をケアしながら丈夫で健康的な髪が生えてくるのをサポートしてくれます。



梨は、水分が豊富で、夏の終わりに乾燥しがちな肌に潤いを与えるのに適しています。紫外線のダメージで乾燥気味になっている地肌も梨を食べることで水分バランスが整い、乾燥を防ぎ髪に潤いを与えます。また、ビタミンCが含まれており、紫外線によるダメージを軽減し、肌のターンオーバーを促進します。さらに、梨には水溶性の食物繊維である ペクチン が含まれており、腸内環境を整える効果があります。腸内環境が改善されることで、栄養の吸収効率が上がり、髪に必要な栄養素がしっかりと届きます。腸内環境が良好な状態だと、頭皮の健康も促進され、髪の成長がサポートされます。


毛先の乾燥もケアしよう


紫外線を浴びた毛先は乾燥します。ヘアカラーの持ちが悪くなるなどの影響も出るので、できるだけケアをしましょう。効果的なのは保湿トリートメントを定期的にしようすることです。特に毛先は乾燥しやすいので、トリートメントを重点的に使います。シャンプー後は、やさしくタオルで水分を取り、ドライヤーの温風を避けて低温で乾かすようにしましょう。髪が完全に乾く前にオイルを少しつけると、保湿効果が高まります。また、枕をシルクカバーにするのも効果的です。シルク製の枕カバーを使用することで、髪が摩擦から守られ、乾燥やダメージを軽減できます。


抜け毛は紫外線や加齢ではない場合も


抜け毛は体調や季節などが原因の場合もありますが、病気による抜け毛の場合もあります。例えば髪が抜けるのと当時に、「フケが多い、大きなフケが出る」「頭皮が赤く、かゆみがある」場合は脂漏性皮膚炎が疑われます。これは皮脂が過剰分泌されることで頭皮に炎症が起こり、髪が抜けてしまう病気です。また、女性にも多いのが円形脱毛症です。何の兆候もなく突然脱毛が始まったり、頭部に地肌が見えるところがあったり脱毛箇所の境界が比較的はっきりしている場合、円形脱毛症の初期症状が疑われます。年齢に関係なく発生し、ストレスが関与するとも言われていますが、近年では自己免疫疾患が原因とも言われています。頭部の様々な場所に発生するため、鏡などで気づきにくいところに出来ると、そのまま進行して脱毛班が広がっていきます。その他、出産前後の女性ホルモンの分泌量が変化する事で起こる分娩後脱毛症や、血流・女性ホルモン低下でおこるびまん性脱毛症、頭皮のトラブルなどで抜け毛の症状が出る事があります。病気か季節的なものなのかは、素人では判断できない事が多いです。もしかして病気かも?と思うことがあれば、自己ケアに頼らず皮膚科で医師に早めに相談しましょう。


まとめ


紫外線対策は体や顔には入念に行っても頭皮や髪はつい忘れがちです。抜け毛などの紫外線ダメージは日焼けと違って時間が経ってから現れるので、ケアも怠りがちです。一方で髪の毛は見た目の印象を左右する大切な部分です。髪が艶やかで量が多ければそれだけで若く見えます。秋になって急に老けた気がする・髪が沢山抜ける・髪の乾燥が酷い、などは紫外線ダメージのせいかもしれません。今のうちから対策して冬も綺麗な髪の毛を保ちましょう。

スキンケアカテゴリの最新記事