秋花粉で肌荒れ!?原因と対策を知って肌を守ろう!

秋花粉で肌荒れ!?原因と対策を知って肌を守ろう!

”花粉”と聞くと春をイメージする人は多いと思いますが、実は秋も沢山の花粉が飛散する時期であることを知っていましたか?くしゃみなどの花粉によるアレルギー反応だけでなく、肌の赤みやかゆみといった肌荒れに悩まされる人は少なくなく、この季節に肌荒れを実感している人は秋の花粉によるものの可能性があります。
そんな秋花粉による肌トラブルの原因と対策について知って、お肌を守っていきましょう!

秋の花粉による肌荒れの原因とは?

秋花粉症の主な要因は、8〜10月にかけて飛散する「イネ」「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」などの植物です。こうした植物は背が低いので樹木の花粉ほど遠くには飛びませんが、河原や公園、空き地などの市街地にも多く生息しているため、散歩やジョギング中などに知らず知らず影響を受けていることがあります。そのため、日常生活の中で花粉と接触しやすく、不調が起きやすいといわれています。

花粉症はアレルギー体質の人に起こりやすく、通年を通じて起こりうるので日頃から体質を改善して不調の起こりにくい身体をつくることが大切です。
もし何かの花粉が飛散する時期に肌荒れやニキビが起きる場合、花粉によるアレルギーなのか、だとしたら何の花粉がアレルゲンなのか、あるいは別に原因があるのかを病院で調べておくと良いでしょう。

秋の花粉に伴う肌トラブルは、夏の紫外線による刺激によってバリア機能が低下していると更に悪化してしまうことも。
季節は変わっても、肌が夏の紫外線ダメージを引きずることがあります。日焼けした肌は”やけど”とも言える状態で、紫外線を沢山浴びた肌はバリア機能が壊れて肌荒れの原因となります。また、紫外線によって肌の真皮層にあるコラーゲンも損傷してしまうため、シワやたるみなどの老化現象を促進させてしまう原因にもなります。

また、秋は気温や湿度が落ち着いて、皮脂と汗の量が減少することで乾燥しやすくなります。乾燥した肌は外的な刺激に対して敏感な状態になってしまいます。それだけでなく、肌の表面にある角質層は、異物侵入を防ぐバリア機能や保水機能がありますが、この角質層が乾燥すると、それらの働きが失われて、かゆみが起こりやすくなります。かゆみが出やすくなると無意識にかいてしまうこともあり、そうすると余計に肌が荒れて状態が悪化するという悪循環となってしまいます。

このように、弱ったお肌に秋の花粉のダメージが重なると、更なる肌トラブルが起こりやすくなります。

特に今年はコロナウイルスによって猛暑日でもマスクの着用を強いられる状況を経た影響で、肌への負担は大きくなっています。この夏に肌にダメージを感じている方は早めの回復を心がけましょう。

症状

花粉症の原因になる花粉が鼻や口、目から入ると、体が花粉を異物として認識し、花粉と反応する抗体がつくられます。そしてアレルギー反応を起こすことで、花粉を排除しようとします。その際にアレルギー症状として多く見られるのが、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどです。

このように鼻や目の一般的な花粉症の症状に加え、花粉が皮膚に触れると肌には赤み、ヒリヒリ感、皮むけ、乾燥などのトラブルが起こります。これは「花粉皮膚炎」と呼ばれており、重い症状ではありませんが、まぶたの上や頬骨、あごや首などの露出が多い部分に症状が出る傾向があります。つまり、花粉が原因の肌荒れの場合には、露出している顔や首元に肌荒れが起こりやすいのが特徴です。特に目のまわりや首などは皮膚が薄いため、かゆみを我慢できずにかいて悪化させると色素沈着を起こし、黒ずみが残ってしまうことがあります。花粉による肌荒れは季節によって症状に変化はありません。

花粉症皮膚炎の場合、目や鼻に症状がなく、花粉症の自覚がない人でも発症することがあるので、気になる症状があればそのままにせず、早めのケアが必要です。症状がひどい場合は、すぐにアレルギー科や皮膚科を受診しましょう。

また、肌にアレルギー反応が起こるとかゆみを起こす物質が放出され、それを知覚神経がキャッチし、脳へと伝えられるという仕組みが働きます。かゆみを感じる知覚神経の末端は本来、表皮と真皮の境界付近にとどまっていますが、花粉によって乾燥した肌では神経の末端が角層付近までのびてきます。その結果、よりかゆみを感じやすくなってしまいます。
かゆみを感じていったん肌をかき始めると、周りの皮膚までかゆみが広がってしまいます。かいてしまうことで角層をかき壊すと肌がますます乾燥し、バリア機能をさらに低下させてしまいます。

秋花粉による肌荒れ対策とは?

①肌に花粉を触れないようにする
まだ日中暑いことも多い秋には、露出した服を着ることも多いので、知らずに花粉に触れている可能性があります。直接的な花粉の接触には注意が必要で、外出中はメガネやマスクで肌を覆いましょう。花粉症用のマスクでは花粉が約1/6、花粉症用のメガネでは1/4程度に減少すると言われています。マスクは自分の肌にあった素材のものを選び、隙間ができないようにしっかり密着させ、1日使ったマスクを翌日も使い回すことはやめましょう。

服装にもポイントがあります。ウールやフリース素材のアウターは花粉が付きやすいので避けた方がいいでしょう。ナイロンやポリエステルなどの化学繊維には花粉がつきにくく、花粉を寄せ付けない対策には効果的です。

最近では花粉やPM2.5といった空気中のアレルゲンをシャットアウトできる美容液や、ジェルやミスト状の化粧水といったスキンケア製品が出ているので使用してみるのもおすすめです。また、ファンデーションを付けることで、気になる肌荒れを隠しながら花粉を肌に直接触れさせないようにするという効果があります。
また、皮膚科でも使用されているワセリンは花粉が直接肌に触れるのを防ぐことができる効果があります。赤ちゃんの肌の保湿にも使われているほどなので、敏感肌の方でも安心してご使用できます。中でも「白色ワセリン」は純度が高く、秋だけでなく春の花粉症で肌荒れが起こる場合にも有効です。


②花粉を室内に持ち込まない
帰宅時は、家に入る前に服や髪の花粉をしっかりと丁寧に払い落とし、室内に花粉を持ち込まないようにしましょう。特に寝室は注意すべき場所で、ちゃんと花粉を除去しておかないと、「朝起きたらニキビが悪化していた」ということにもなりかねません。洗濯物を部屋干しに切り替えることもおすすめです。

また、すぐに手洗い・うがいとともに洗顔も早めにするだけでも、かなりの効果があるといわれています。その際、洗顔料のすすぎ残しも肌の負担や敏感肌の原因になることがありますので、生え際や顎など、すすぎ残しのないようきちんと洗い流しましょう。できる人は帰宅後すぐにシャワーを浴びれば花粉だけでなく、コロナウイルス対策としても効果的です。


③花粉を避ける

そもそも花粉が多く飛ぶ日や時間帯をできるだけ避けて外出することも大切です。「晴れて気温が高い日」「空気が乾燥して風が強い日」「雨上がりの翌日や気温の高い日が2〜3日続いたあと」は花粉が多く飛散しやすいです。他にも時間帯によって飛散量が異なり、最も花粉の飛散量が多いのは「日中12時半頃」と「夕方6時前頃」です。

また、秋の花粉症の原因になりやすいイネやブタクサ、ヨモギは、春の花粉症の原因になりやすいスギやヒノキと比べて背丈が低く、広範囲に飛散しないのが特徴です。主な生育場所は道路や公園、河川敷などで、飛散距離は数十~数百メートルほどと言われているので、多く生えている場所に近付かないようにするだけでも症状の悪化を防ぐことができます。


④スキンケアで肌を整える

花粉で肌がデリケートになっている時は、いつもよりやさしくスキンケアを行うことが大事です。

まずは、汚れや花粉が付着しているので、手を清潔にしてから洗顔にとりかかります。
洗顔は、ぬるま湯で顔全体をまんべんなく濡らし、表面についた汚れをざっと素洗いしましょう。その後に、肌に負担の少ないクレンジングと洗顔料を使って肌をゴシゴシと擦らないようにしながら、十分泡立てた泡でやさしく洗顔するようにしましょう。花粉時期は肌が敏感になっているので、力加減に気を付けてください。すすぎの際は、肌に必要な保湿成分まで失われないように、ぬるめのお湯を使うのがポイントです。すすぎ残しがないかをこまめに鏡でチェックし、十分にすすぎ終わったら、タオルでゴシゴシせず、水気を吸い込ませるように軽く顔をおさえるようにしてふき取りましょう。

そして洗顔後は、乾燥を防ぐためにすぐに保湿を行うようにしましょう。その際、保湿成分が配合された乳液やクリームを選ぶようにすると、より保湿力がアップするのでおすすめです。また、化粧水などを使用する時には摩擦が起こらないよう、コットンではなく手で押さえるようにしてやさしくなじませるのもポイントです。夏用と秋用と基礎化粧品を使い分けてみるのもいいでしょう。


⑤規則正しい生活を送る
毎年花粉症の症状が出ていて自覚がある方は、花粉症が出る前に病院に行くことが大切です。特にこの時期は鼻詰まりなどによる睡眠障害を受けやすいです。免疫が落ちると肌のバリア機能も低下してしまうので、意識して十分睡眠をとれるよう環境を整えることを意識しましょう。

他にも、過剰なストレスや寝不足、バランスの悪い食事なども敏感肌をつくる要因になります。6時間以上の睡眠を心がけることや、バランスの良い食事、運動でストレスを発散するなど、ライフスタイルも一緒に見直してみましょう。特に女性には生理があるため、ホルモンのバランスにも気をつけましょう。
肌が敏感な時は、髪が顔に触れるだけでもかゆみなどを引き起こしますので、日頃のヘアスタイルなどにも気を付ける必要があります。

花粉以外も原因だった。その対策とは?

①紫外線による場合
肌がピリピリするという場合は、紫外線による影響かもしれません。日差しの強い夏にはたくさんの紫外線を浴びてしまいます。秋になってから、夏に蓄積された紫外線のダメージが肌荒れとして現れることがあります。

紫外線対策は、1年を通じて欠かさずに行うことをおすすめします。紫外線対策の基本は、日焼け止めをきちんと塗ることです。近所に買い物に行くだけなどちょっとした外出のシーンでも、日焼け止めを欠かさないことが大切です。短時間でも浴びた紫外線は蓄積してしまいます。日焼け止めはさっと手を伸ばせる場所に置き、小まめに塗るようにしましょう。日焼け止めを塗ったうえで、必要に応じて帽子・日傘・サングラスなどの紫外線対策グッズを活用すればより効果的です。


②乾燥による場合
皮脂は夏に対して秋は75%、冬は49%と分泌量が減少してしまい、うるおいを守る力も、外からの刺激に対する防御力も弱まり、乾燥や肌トラブルが起きやすい状態になっていきます。肌が乾燥すると保湿機能やバリア機能が低下しますので、肌荒れを起こしやすくなります。乾燥した肌にはスキンケアが欠かせません。

そこで、注目すべきなのがセラミドという成分です。セラミドは、潤いを閉じ込め、外部からの刺激をバリアする働きをしています。肌荒れしやすい状態は、肌のセラミドが減少していることに原因があります。そこでセラミドを補給して、バリア機能を回復させることで、肌荒れの解消に役立つのです。
乾燥によって肌荒れが起きている際には、是非セラミドを配合している化粧品がおすすめです。

まとめ

暑くも寒くもなく、秋はとても過ごしやすい季節なので、好きな季節のひとつである人は多いでしょう。 しかし、肌にとっては夏のダメージのなごりや花粉の飛散、湿度の低下による乾燥など過酷な時季でもあります。肌が不安定でデリケートな状態になってしまうので、基本のスキンケアや保湿ケアを丁寧に行い、肌のバリア機能がしっかり働くように整えることを優先させる意識が必要です。

秋花粉によって肌荒れが酷い時は、皮膚科を受診して処方薬を使いながら花粉の季節を乗り越えることも大切です。自分の体質と向き合わずにほっといても治ると思い込んでいても、かえって重症化する恐れもあります。

外に出なければ花粉に触れることも減りますが、そうはいっても花粉が落ち着くまでひきこもることは中々難しいことです。不必要な外出を控えることはもちろん、外出する際の服装や帰宅してからの花粉を落とす作業、入念なスキンケアなどできることを徹底していけば症状は軽減されていくでしょう。

花粉症の人にとっては春だけでなく秋も辛い季節ではありますが、様々な方法で少しでも花粉による肌荒れを防いでみてください!

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