朝晩は肌寒くても、日中はコートのいらない日が増えてきましたね。気分が上がって薄着になりがちな季節ですが、美容を気にする人にはちょっと待った!をかけたいポイントがあります。春に続ける習慣が夏に向けての美容に差を出します。今回は春に気をつけるべきポイントを解説します。
春こそ冷え性体質を作ってしまう?
春になって暖かくなると、タイツが靴下になったり、足首が出るような服装の人が多くなります。また、上着も冬のようにボタンがしっかりついているジャケットが前開きのジャケットになったり、春らしい服装がぐっと多くなりますよね。一方で春はまだまだ薄着には寒い気温の日も多く、着込んでいる冬より体を冷やしがちです。今日は暖かいから…と湯船に浸からずシャワーで済ましてしまう日が増えると、ますます体を冷やしてしまい、気がついたら冬より冷え性体質を作ってしまう原因に。特に冬はタイツや厚手のスカートなどでお腹まわりがしっかり温まっているのに、春になるとお腹まわりは一気に冷えやすい環境になります。
春に作られた体質が夏の美容に影響?!
夏は外が溶けるように暑いので、冷え性とは無縁に感じるかもしれませんが、夏も冷え性になりやすかったり、冷え性が悪化しやすい環境です。夏はアイスクリームや冷たい麦茶など、冷たいものを口にする機会がぐっと増え、またエアコンの冷たい風に長時間当たる環境にいる事で身体が冷えて血のめぐりが悪くなりがちです。また、外の暑さと冷房の効いた室内との温度差が大きいと、カラダはうまく対応しきれず、自律神経が乱れ、同様に、血液の巡りが悪くなり、カラダの手足から冷えていき、末端冷え性になります。このようにして、春に冷え性体質になっていると夏にさらに悪化したり、冷え性が慢性化する大きな原因になってしまうんです。
冷え性が何故美容に影響?
冷え性には種類があり、進行すると慢性化します。慢性化すると体に多くのトラブルが起きます。生理不順や肌荒れ、抜け毛、むくみ、下痢などの症状になる人がいます。さらに、内臓が十分温まらないため、アトピー性皮膚炎の悪化や喘息、婦人科疾患な度に繋がる事があります。女性の場合、男性より脂肪が多く、脂肪組織には血管が通っていないためいったん冷えてしまうと温まるのに時間がかかり冷えやすいです。仕事による過度な緊張やストレスも冷え症の一因となります。また、血流の妨げになる子宮や卵巣によってお腹が冷えやすく、月経時は血液の量が減り手足の末端に血液が巡りづらくなります。血行不良は基礎代謝の低下を招き、太りやすくなります。冷え性が進行するとお腹が慢性的に冷えるようになり、美容だけではなく下痢や便秘の原因となったり、食欲の低下、首や肩の凝り、平熱の低下など健康面でも様々な悪影響を及ぼします。
冷え性のタイプ
冷え性はまず所謂末端冷え性といわれる手足が冷えるタイプから始まり、悪化すると内臓冷えタイプや全身冷えタイプへと変化します。春の服装は足首や手足が出る服装が多く、冷え性になりやすい服装と言えます。さらに、そこに加えて冬は比較的温かくしていたお腹周りが一気に冷える服装へと変化します。春の季節、知らず知らずのうちに冷え性が悪化しやすくなります。
手足冷えタイプ
末端型とも言われている手足の先が冷えてしまうタイプです。運動不足や食事量が少なく、体内で熱を十分に作れないと手足の先まで血が巡りにくくなって手足が冷えてしまいます。冬になるとしもやけになりやすかったり、爪が割れやすい、手足が冷えて布団に入っても温まりにくく、なかなか寝付けない等の症状もあります。このタイプはダイエットで食事の量が少ない、運動不足などの生活習慣がある人が起こります。10代~20代の女性に多いです。また併せて肌トラブルや月経トラブルを起こしている人が多いです。
下半身冷えタイプ
上半身は冷えていないのに、腰から下の下半身が冷えてしまうタイプです。このタイプは30代半ば~更年期の女性に多く見られ、加齢によって血管が細くなったり、筋力の衰え、お尻はふくらはぎのコリによる血行不良で起こります。イライラしやすい、喉が乾きがちでほてりを感じることが多い、便秘しやすいなどの症状もあります。血液循環が悪くなり老廃物や脂肪細胞がたまる事で太ももやお尻にセルライトが生じます。水分を多くとりすぎて浮腫んでいる人やデスクワークにも多いタイプです。
内臓冷えタイプ
手足や身体の表面が温かく冷えの自覚症状はないのに、お腹を触ると冷えているタイプです。生理痛が重い、夕方になると靴がきつい、下痢と便秘を繰り返しやすいなどの症状もあります。内蔵に十分な血液がわたらず、胃腸の不調症状がありますが本人は気づいていない事も多いです。隠れ冷え症とも呼ばれています。自律神経の乱れや食生活が原因の事も。また、冷たい食べ物や飲み物をよく取る人に多くみられるタイプです。
全身冷えタイプ
基礎代謝が低下している高齢者に多く見られ、手足も内蔵も冷えきっているタイプです。食欲があまりない、慢性的な首コリ・肩コリ、平熱が35度台の低体温症状がある、1年中寒いと感じるなどの症状もあります。冷え症の中でも最も重症なタイプと言われています。単純な冷え症というわけではなく慢性疲労や甲状腺の機能低下による場合もあるので、症状があまりにも辛い場合は一度医療機関に相談することをおすすめします。
春の冷え性予防ポイント
とはいえ春になると薄着になるし、タイツを履くには暑すぎるし…となかなか調整しづらいのも事実ですよね。そこでおすすめの春の冷え性予防方法を伝授します。
薄手の腹巻きを着用する
最近注目を浴びている腹巻き。昔は冬用の分厚い腹巻きが主流でしたが、現在はシルク生地のものや、薄手の生地の腹巻きが多く売られるようになりました。薄い生地なんて意味があるの?と思われるかもしれませんが、インナーと腹巻きを重ね着すると空気の層が出来て、お腹周りが温まります。内臓が冷えるタイプの冷え性の人にはとてもおすすめです。肌に直接腹巻きを着用するのではなく、下着の上に着用する事で温かくなるので、下着の上に着用するようにしましょう。また、自分の体の保温力を高めるために、一日中着用するのではなく、通勤時だけ着用する等時間を決めて着用しましょう。もし不眠の悩みがある場合は夜寝る時に着用するのもおすすめです。
化学繊維はさける
腹巻きにも様々な種類がありますが、化学繊維は逆に体を冷やす素材もあるので避けましょう。また、冬に着用するようなもこもこした毛糸の分厚いものだと、お腹に汗をかいて逆に皮膚を冷やします。吸湿性にすぐれている綿やシルクなど、肌に優しい素材をなるべく選びましょう。また、お腹をしめつけるものは血行不良をおこしたり、腸の動きを妨げて便秘の原因にもなります。着用する際は、キツい腹巻きではなくよく伸びて自分のお腹より少し大きいサイズを購入しましょう。
体を冷やすたべものを避ける
春になると温かくなるので、冷たい飲み物やフルーツ、サラダ、スイーツなどを食べる機会が多くなります。生の冷たい野菜や果物は体を冷やすので、温かいものと一緒に食べるなどして工夫しましょう。また、白砂糖の多いスイーツも体をしやします。温かい食べ物を食べるという他に、血行がよくなる食べ物や体の温まる食べ物を積極的に取るのもおすすめです。
湯船につかる
夏にむけてだんだんとシャワーですましがちという人も多いのではないでしょうか。自分が思っている以上に、昼間に冷えが蓄積されているので、必ず湯船につかりましょう。湯船に浸かる時は39〜40度のぬるめのお湯に20分程度ゆっくり入るのがおすすめです。お風呂上がりは、体を冷やさないように靴下を履き、冷たい飲み物はさけて温かい飲み物や白湯で水分補給をしましょう。
まとめ
春になると気持ちも明るくなって、寒くても無理して薄着をする事も多い季節です。また、時たま寒い日があっても、もうコートはしまったからと春コートで我慢する…という人も多いのではないでしょうか。春は知らず知らずのうちに体を冷やし、肌トラブルの原因になったり、太りやすい体をつくってしまう事になります。また、それをかかえたまま夏になると冷房の冷えなどで美容だけではなく健康的にも体調を崩しやすい体になりやすいです。春の冷えは、腹巻きや靴下などでも対応できるので、臨機応変に冷えにくい体つくりを心がけましょう。
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