美容と健康は腸内環境に左右される!

美容と健康は腸内環境に左右される!

ダイエットや美容を気にしていると、腸活という言葉を耳にする人も多いのではないでしょうか。腸内環境は美容や健康に大きな影響を与えます。いくら美肌のためにバランスの良い食事やお肌のケアを心がけても、腸内環境が乱れると肌荒れやニキビができてしまう…というトラブルなどを引き起こすことがあります。腸内は目に見えないので、後回にしがちな体の部分ですが、美容と健康にはとても大切です。今回は腸のための基本的な知識と腸内環境を改善できる方法を伝授します。

そもそも「良い腸内環境」ってどういう状態?

腸内環境を良くしようと一言で言っても、どういう状態が良い状態なのかわかりづらいですよね。腸内環境は腸内細菌の性質によって決定づけらます。腸の中には沢山の菌が棲んでいて、その数は100兆個とも言われています。この集合体を顕微鏡で見るとお花畑のように見えるので「腸内フローラ」と呼ばれています。腸内細菌は、大きく分けて「善玉菌」「日和見菌」「悪玉菌」の種類があり、腸内細菌の理想的な割合は、善玉菌が2割、悪玉菌が1割、日和見菌が7割といわれています。要するに、美容に良い腸内環境とは悪玉菌の増加を抑えて善玉菌が優位な状態のことを指します。これが悪玉菌が優位な状態になると、悪玉菌は腸内に有害物質を作り出すので、腸内環境が悪化し、肌や体に様々な不調が現れます。

善玉菌

ビフィズス菌や乳酸菌のことで、悪玉菌の増殖を抑制し、腸のぜん動運動を促進します。具体的にはビタミンなどの栄養素をつくり、免疫力を高めて血清コレステロールを低下させます。また、病原菌からの感染を防ぎ、外来菌の増殖を抑えます。

悪玉菌

大腸菌やブドウ球菌のことで、有害物質を作り便を排出しづらくします。腸内環境のバランスは普段の生活によって簡単に乱れてしまいます。偏食や過剰なアルコール摂取、ストレス、睡眠不足、運動不足などです。

日和見菌

大腸菌(無毒株)や連鎖球菌のことで、善玉菌が多い時はおとなしいですが、悪玉菌が増えると悪玉菌と同じ働きをしてしまいます

腸内環境が良くなるとどんな恩恵があるの?

便秘が美容の大敵なのは皆さんもご存知ですね?腸内環境が良くなると、まず腸のぜん動運動が良くなるので、便秘の改善効果が期待できます。腸内環境が酸性に保たれると理想的な排便を促してくれると言われていますが、善玉菌のひとつである乳酸菌は、乳糖やブドウ糖を分解して乳酸をつくり、腸内を善玉菌にとって良い酸性状態にしてくれます。また、過剰な脂肪を体内に蓄積するのを防いだり、脂肪の燃焼効果を高める働きも報告されています。加えて、腸内環境が乱れるとアンモニアや硫化水素が腸に充満し、それが血液によって巡る事で肌に悪影響を及ぼしますが、腸内環境が良くなると有害物質も減るので、美肌効果が期待できます。また、脳でつくられている幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは腸でも分泌されているのです。セロトニンには精神を安定させる働きがあり、日々の生活で多幸感を得やすくなりストレス減少に繋がります。さらに、腸内最近はトリプトファンという必須アミノ酸を作り出しますが、睡眠ホルモンのメラトニンの生成に関わっており、メラトニンには眠りを誘う効果があるので、睡眠の質の向上が期待できます。

腸活は一日にしてならずー腸内環境の整え方

腸活は一週間行って急に効果が実感できるものではありません。個人差があるものの、一般的に3ヶ月程度で感じることができるといわれています。すぐに効果が実感できないので辞めてしまう人もいますが、腸内環境は日々変化するものあんおで、諦めずに最低3ヶ月続けられるように頑張りましょう。

質の良い睡眠を取る

腸は副交感神経が優位なときに活発になるといわれています。副交感神経は、午前0時頃にもっとも高まるといわれているので、腸の活動を促すには、夜は午前0時頃までには就寝するのが理想です。体内時計によって覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りに導いてくれる作用のあるメラトニンは私たちが眠っている間に働きます。メラトニンの分泌を促すために、就寝前にスマホやパソコンは使わないようにしましょう。夜間に強い光を浴びると、体内時計が乱れてしまいメラトニンの分泌が低下してしまいます。また、就寝前の飲酒はやカフェインの摂取は睡眠の質を下げてしまうので控えましょう。寝る前だけではなく起床時もコップ1杯の白湯を飲んで、腸に刺激を与えるようにしましょう。白湯を飲むことで、消化管が刺激され活動のスイッチを入れることができます。

適度な運動

適度な運動を取り入れて自律神経のバランスを整えるようにしましょう。腸の動きには自律神経が関わっています。運動不足が続くと腸への刺激が少なくなり、腸の働きが低下してしまいます。また、悪玉菌が増殖しやすくなり、腸内環境が乱れることで、肌荒れが起こりやすくなります。ハードな運動はストレスを感じて副交感神経が抑制されてしまうので、ウォーキングやストレッチなど軽めの運動の方が効果的です。おすすめは30分程度のウォーキングです。姿勢を真っ直ぐに保ち、大股で歩く事を意識しましょう。腸に刺激を与えるようなストレッチをすることもおすすめです。

善玉菌のエサとなるような食物を摂る

良い腸内環境を保つには、毎日の食事から善玉菌をコツコツ直接摂取することが大切です。具体的に方法は二つあり、善玉菌を含む食品(プロバイオティクス)と、食物繊維・オリゴ糖(プレバイオティクス)を取り入れると効果的です。プロバイオティクスを含む食品としては、味噌、キムチ、チーズ、ヨーグルト、納豆、甘酒などが挙げられます。これらの食品は製造の段階で加熱殺菌されているものが多いので、全ての菌が生きたまま腸に届くわけではありませんが、死んだ菌も他の善玉菌のエサになり、腸内環境の改善に役立ちます。プレバイオティクスが含まれる食品としては、冷えたご飯、ポテトサラダ、海藻類、フルーツ、納豆、はちみつ、バナナ、にんにくなどが挙げられます。プロバイオティクスとプレバイオティクスどちらも便として排泄されてしまうので、腸内に定着ができません。こまめに摂取することで腸内環境を保つことができます。

プロバイオティクスやプレバイオティクスが含まれる春の食材

まだ寒い日は続くものの、春一番のように風が強く暖かい日も増えてきましたよね。これから一気に春の食材がスーパーに並ぶので、是非プロバイオティクスやプレバイオティクスが含まれる食材を料理に積極的に取り入れましょう。

アスパラガス

春~初夏に旬を迎えるアスパラは、鮮やかな緑色が食卓に彩りを添えてくれるのでよく食べるという人も多いのではないでしょうか。見た目的にはあまり栄養が内容に見えますが、実は栄養豊富な緑黄色野菜の一種で、健康や美容に抜群の効果を発揮します。アスパラガスには善玉菌のエサとなるオリゴ糖が含まれています。腸の環境改善に効果を発揮してくれる優れものです。またそれだけではなく、カロチン、ビタミンC、ビタミンEを同時に摂取できる万能野菜でもあります。とくにカロチン(ビタミンA)は、病気に対する抵抗力を高める効果があり、感染症から体を守ります。疲労回復に効果のあるアスパラギン酸も含まれているので、年度末の忙しい時期など積極的に取り入れてください。選ぶときは緑色が濃く、穂先までしっかり締まっているものを購入しましょう。切り口がみずみずしければ新鮮な証拠です。ゆでても美味しく頂けますが、ビタミンの損失を防ぐには焼いたり炒めて食べる方法がおすすめです。

新玉ねぎ

新玉ねぎはまさに春の代表野菜の一つです。通常の玉ねぎと比べてやわらく甘い口当たりをしています。辛くないのでそのままサラダにもしやすいです。新玉ねぎも、難消化性オリゴ糖というオリゴ糖の一つが含まれていて善玉菌を増やします。また、血液をサラサラにしてコレステロール値をダウンされる硫化アリルや、ビタミンB1、B2、C、カルシウムなども含まれています。調理する時は水にさらすと栄養素が流出してしまうので、なるべく水にさらさないで調理しましょう。スープや煮込みなどにした場合は、水溶性の栄養素が流れ出ているのでスープも一緒にいただくことで栄養素を無駄なく摂取できます。美味しい新玉ねぎはずっしりと重みがあり、首の部分がきゅっと引き締まっています。柔らかいものや軽いものは中が傷んでいる可能性があるので避けましょう。

春キャベツ

春は甘い春キャベツが出回りますよね。キャベツに多く含まれる食物繊維は善玉菌のえさとなり腸内の善玉菌を増やし、腸の調子を整えてくれます。また、タミンC・ビタミンK・ビタミンU・カロテン・葉酸が豊富です。特にビタミンCが多く含まれており、ビタミンCは強い抗酸化作用を持ち、疲労回復のほか皮ふや粘膜の健康維持に不可欠です。さらに、ビタミンUは胃腸粘膜や胃壁を修復してくれる効果があります。キャベツはダントツでビタミンUの含有量が多く、天然の胃腸薬とも言われるほどです。このようにキャベツは美肌にとても効果的な食材です。もし肌荒れ解消や美肌を目的に食べる場合はきるだけ生の状態で摂取し、水さらしも最小限にとどめておきましょう。もうご存知の人も多いかもしれませんが、キャベツの持つ栄養素のビタミンC、ビタミンUは水溶性ビタミンと呼ばれ、茹でたり水にさらすことで流失してしまいます。キャベツは一日に200〜250g摂取するといいと言われていますが、400g以上は食べ過ぎと言われており、腹痛の原因になったり他の野菜との栄養バランスが悪くなるので控えましょう。

新ごぼう

ごぼうといえば、寒い時期の野菜というイメージが強いかと思いますが、日本ではごぼうの旬が年二回あります。新ごぼうは春から初夏が旬です。新ごぼうは完全に成長しきっていないため、一般的なごぼうと比べてやわらかく、上品でやさしい香りがするのが特徴です。ごぼうも食物繊維が多く含まれており、善玉菌のえさとなります。野菜に含まれる食物繊維の多くは、水に溶けない不溶性ですが、ごぼうには不溶性だけでなく、水溶性食物繊維の「イヌリン」が含まれているすぐれものです。ビタミン類はあまり含まれていませんが、ほかにも、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルもバランスよく含まれています。そのため、β-カロテン豊富な人参、ビタミンEやカルシウムを含むごまとの組み合わせは相性抜群で、きんぴらごぼうは理想的な料理と言えるでしょう。ごぼうを切った後、アクを抜くため水にさらすと思いますが、栄養を効率よく取りたい場合には、さらし過ぎは栄養素が逃げてしまうのでNGです。

プロバイオティクスを含むヨーグルトに旬のフルーツを組み合わせて!

ヨーグルトにはプロバイオティクスが含まれています。暖かくなってくると冷たくて甘い物が食べたくなってくると思いますが、ヨーグルトと春が旬のフルーツは相性が良いです。是非ヨーグルトと一緒に食べて、腸内環境を良くしながら美容効果を高めましょう。ヨーグルトの摂取量は、1日約200gが理想的です。朝と夜に食べるなら、約100gずつ食べるといいでしょう。夜にヨーグルト?と思われるかもしれませんが、腸のゴールデンタイムは夜22時頃といわれており、夕食後にヨーグルトを食べることで、寝ている間に乳酸菌などの善玉菌が働いて腸が活性化できるのです。

いちご

美容の爆弾とも言われるいちごはまさに春の代表果物。大粒のいちごなら6~7個ほど食べると一日に必要なビタミンCが摂れると言われています。ビタミンCはお肌のハリを保つのに欠かせないコラーゲンの生成を助けてくれるので積極的に取りたいところです。また、ポリフェノールの一種で抗酸化力が強く、アンチエイジングや免疫力アップに大きな効果を発揮するアントシアニンを多く含みます。そのほかにも、貧血や冷えの改善に役立つ葉酸や、虫歯の予防に役立つキシリトール、むくみ解消に効果的なカリウムなど、小さな果物の中に沢山の栄養素が含まれています。ヘタの近くに栄養素が多いので、ヘタを取るために包丁を使うと、栄養の多い上部ごと切り落とす事になるので、ヘタは包丁を使わずに手で優しくねじり取る事が鉄則です。芯が残るかもしれませんが、柔らかいので食べて問題ありません。いちごに含まれるポリフェノールを摂取するにはじつはいちごを単独でたべるより乳製品と一緒に食べる方が効果的。乳製品と一緒に食べる事で吸収率が2~3倍になると言われています。ヨーグルトと一緒に食べるのは実は理にかなった食べ方なんです。ビタミンCは熱に弱いので、食後のデザートに食べるのがおすすめですよ。

キウイ

一年中スーパーに置いてあるイメージのあるキウイフルーツですが、国産品は冬から春にかけて、ニュージーランド産は春から初夏が旬の季節です。このころのキウイは糖度が高くおいしさも安定しており手ごろな価格で購入できるようになります。春になったらぜひキウイを手に取ってみてください。キウイはイチゴと同様ビタミンCが豊富な果物です。グリーンなら2個イエローなら1個たべれば1日に必要なビタミンCを取れます。キウイもヨーグルトとの相性が抜群です。また、キウイには自律神経を正常に整える効果があるので、夜食べる事で自立神経を整えながら寝ている間の消化吸収を促進、代謝機能が上がり、ダイエット効果につながります。キウイは皮を捨てる人が多いですが、キウイの皮は食物繊維が豊富で腸内環境改善には皮も一緒に食べた方がベター。皮を一緒に食べる事で食物繊維の摂取量は約2倍になり、葉酸も30%ちかくアップします。産毛があって触感的にも食べづらいという方は、アルミホイルでこすると毛が落ちて食べやすくなります。気になる人はスムージーにするのもおすすめですよ。スムージーにする時は砂糖は使わず、善玉菌を増やしてくれるはちみつを使いましょう。

メロン

メロンというと高級食材のイメージがありますが、最近はカットメロンがお手軽にスーパーでも購入できるようになりましたよね。メロンにはカリウムが多く含まれています。カリウムは野菜や果物に多く含まれていますが、水溶性なので調理をすると水に溶け出してしまいやすいという弱点があります。しかし、メロンは生で食べる事の方が多いので、豊富にカリウムを取る事ができます。安いメロンは美味しくない!と思う場合はキウイと同じくスムージーにするのがおすすめです。ただし、メロンは果糖が多いので、夜寝る前に食べるのは控えましょう。

まとめ

善玉菌は腸内で数日間しか生存できないため、腸活は継続しておこなうことが重要です。生活習慣を改善したり、善玉菌のエサになる食材を積極的に取り込んで、腸内環境を改善させましょう。春は年度末で忙しくストレスが溜まりやすい人も多いかもしれませんが、適度な運動やリラックスできる時間を確保して、ストレスをためないようにこころがけましょう。腸活は地道な努力が必要です。飲み会が重なったり、忙しかったり何かとうまくい!こともありますが、腸内環境は日々変化するので、あまり気にせず、出来る範囲で腸内環境を改善していきましょう。今から始めれば夏前には痩せやすく、肌の調子もよくなっています。綺麗に肌を出せる夏を目指して頑張りましょう!

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