30代になってくると20代の時の服を着ることができても何故かおばさんっぽく見えたり、痩せているのにおばさん体型に見えるという悩みの人が増えてきます。体型がコンプレックスになると、お尻の隠れる服を着たり「おばさんっぽい服」を選ぶ事でますますおばさんっぽく見えてしまうことに…一方で若い頃と変わらず綺麗に洋服を着こなしている人もいますね。いくらダイエットしても若い頃のように見えない場合、姿勢が問題かもしれません。今回は日本人に多いと言われるスウェイバック姿勢について解説します。
そもそもスウェイバック姿勢って何?
スウェイバック姿勢とは、骨盤が前に傾いて反り腰のような状態になっており、お腹が前に突き出しているようになっていますが、背中は丸まり上半身が後ろに傾いているように見えます。スウェイバック姿勢の人は本人はまっすぐ立っているつもりでも他の人から見るとまっすぐ立っているように見えません。太腿の前側が硬くなっている事がほとんどです。反り腰だと思っていたらスウェイバック姿勢だったという人が非常に多いと言われています。
何故日本人に多いと言われているの?
近年の日本社会では、運動不足が増えており、筋力の低下や体のバランスの悪化がスウェイバック姿勢を促進する要因となっています。
スウェイバックはおばさん体型を作る
スウェイバック姿勢では、腹部が前に突き出しやすくなります。このため、腹筋が弱くなり、背中の筋肉に対抗するバランスが崩れ、お腹周りが痩せにくくなります。加えて肩が前方に傾きやすく、背中の丸みが強調されるので、痩せていても背中が丸く、おばさんっぽい体型に見える原因となります。また、背中の筋肉、特に上部背中の筋肉が弱まるので、背中全体が弛みやすく、下着の線がガッツリ浮き出る原因にもなります。背中が丸まると背中や肩の筋肉を適切に使う機会が減少することがあります。運動不足は筋力の低下につながり、特に二の腕の筋肉である上腕二頭筋や三頭筋が弱くなる可能性があります。また、太ももの前側が張るため、足が太く見えやすくなる上、お尻が下方を向きやすく“垂れ尻”になって足が短く見えるので、以前と比較しておばさん体型になったと感じる要因になります。
視覚的な問題だけではなく、太りやすく痛みの出やすい体に
スウェイバック姿勢はおばさんっぽい見た目を作るだけではなく、健康面にも悪影響を及ぼします。スウェイバックは脊椎に負担をかけ、特に腰部に不均等な圧力をかけるため、慢性的な腰痛が発生する可能性が高まります。また、腰椎の屈曲方向への過剰な運動がクセになりやすく、その運動が繰り返されると腰椎椎間板ヘルニアなどの発症リスクを高めることになります。加えて、スウェイバック姿勢になると股関節周りの靭帯が伸びた状態になってしまいます。靱帯は一度伸びてしまえば元には戻りません。ですので、自覚があればなるべく早くから改善することが求められます。
スウェイバック姿勢の原因は?
長時間の座り仕事やデスクワーク、スマートフォンやコンピュータの使用によって、正しい姿勢を保つ機会が減少し、スウェイバック姿勢が進行することがあります。特にリモートワークの時間が多い人は自然と座り姿勢の時間がおおくなるので注意が必要です。姿勢は癖になりやすく、長期間間違った姿勢を保つことで、スウェイバック姿勢が固定化することがあります。骨盤が前傾するのは、靭帯が伸びると、その刺激が脳に伝達されるため、自分の股関節の位置が把握できるようになるからです。日常の活動量や運動量が少ないと、感覚刺激が減少し、体が骨盤を前に傾けようとします。結果スウェイバック姿勢が作られやすくなるのです。また、体重過多や肥満は、スウェイバック姿勢を促進する要因となることがあります。特に腹部の脂肪が多い場合、骨盤の前傾が強調されやすくなります。
スウェイバック姿勢の改善方法
スウェイバック姿勢の改善には硬くなりやすい筋肉のストレッチや弱い筋肉を強くする運動が必須です。youtubeなどでスウェイバック姿勢向けのストレッチや筋トレ動画を見つけることができるので、ぜひ実践してみてください。また、立つときはつま先に体重をかけることを意識する、椅子に座るときは、深く腰掛けて正しい姿勢を保つ、なども有効です。デスクワークが長い人は、椅子やデスクの高さ、モニターの位置なども調整しましょう。また、こまめに立ち上がって休憩を取ることが大切です。運動をするのが苦手であれば、パーソナルジムやピラティス、ヨガなどから始めましょう。周りに同じように頑張る人がいれば運動習慣をつけやすく、継続しやすいです。
これからの季節、冷え性の改善も大切
まだまだ暑いですが、朝晩は秋を感じるようになってきました。これから冷え性の季節が始まります!冷え性は新陳代謝の低下や血の巡りが悪くなるなど、脂肪がつきやすい体質になったり浮腫みが悪化する原因となります。慢性的に浮腫みやすくなると、足首が太くなったり顔周りがもたついてみえたり、すらっとした印象から遠のいてしまうので、冷え性をまず改善するというのはとても大切です。むくみが取れるだけでも見た目には大きな変化になるので、積極的に改善に取り組みましょう。冷え性を改善させるには、運動はもちろん食事を気をつける事も大切です。おばさん体型になてしまったからといって偏った食事をすると冷え性の悪化につながります。体温が下がっている朝はお米とお味噌汁で体温を上げる、生野菜を食べる時はスープなど胃を温めるものを一緒に摂る、しょうがなど体を温める香辛料を積極的に摂るなどして体の内側から体温を上昇させましょう。また、湯船につかるというのも冷え性改善にとても大切です。体型を気にして締め付けのきついガードルなどを習慣的に着用する人もいるかもしれませんが、長時間の着用は血流が悪くなり、むくみや冷え性の原因になります。体のラインが出てしまうドレスなどここぞという時に着用するにとどめ、普段からの長時間着用は避けるようにしましょう。
おばさん体型を隠したくてもメリハリのある服を選ぼう
体型隠しの為にサイズの大きい服を選ぶと余計おばさんっぽく見えてしまう原因になります。特に上半身にだぼっとした服をもってくるとメリハリの無い印象に。また、だぼっとした服を着る事で自分が太っても気づきにくいというデメリットもあります。鎖骨だけは見せる・ウエストだけはきゅっとしまった服にするなどメリハリのあるファッションをする方が逆にすらっとして見えるので、隠すことだけに意識を向けないようにしましょう。下着も定期的に取り替えて自分に合うものを選びましょう。サイズの合わないブラジャーは胸が垂れてしまい老けた印象を与える原因になります。必ず試着をして、サイズがあっているのかわからない時はなるべく店員さんに相談するようにしましょう。
まとめ
スウェイバック姿勢は一日で作られるものではなく、日々の習慣が積み重なって出来上がります。その分、直していくときも一度運動したからといってすぐに治るものではありません。特に運動習慣が無い人の場合は筋肉をつけていくことが必要なので、1年単位で良くなることを目指して、辛抱づよく運動を続けましょう。また、座り姿勢なども大きく関わってきますので、デスクワークのひとは特にデスク環境を見直しましょう。特に椅子で悪い姿勢をとる癖がある人は椅子の買い替えをお勧めします。おばさんっぽい体型を解消し、綺麗に洋服が着れるように少しずつ生活習慣を見直しましょう。
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