刺青・タトゥー除去で元の肌へ!

最近ではファッション感覚で刺青・タトゥーを入れる人が増えてきました。国によっては一般的なことですが、日本ではまだNGとされることが多く、就職、結婚を機に刺青を消す人も多いです。
一度刺青・タトゥーを入れると消せないイメージがありますが、現在はきれいに取り除くことができるようになりました。

刺青・タトゥーとは?

刺青とは、針や刃物で皮膚に傷を付け、そこに墨や絵の具などを入れ込んで文字や絵柄を描いていくこと、またはそのものを指します。

刺青は「入れ墨」と同じ意味で、元々は「しせい」と呼ばれていました。しかし、谷崎潤一郎の「刺青(しせい)」という小説が発表されて以降は、「いれずみ」という読み方の方が一般的になり、現在では「入れ墨」より「刺青」という表記が多く使われるようになりました。
タトゥー(Tattoo)は刺青の英語表現であることから、洋柄のものや、若年の方が「刺青」を「タトゥー」と呼ぶことが多いです。

また、「タトゥー」は、針の入る深さは浅いですが、「入れ墨」は、針の入る深さは深いという違いもあります。針の入る深さが深いほど、入れた部分の皮膚が盛り上がることがあります。

西洋文化が浸透してきたことから、刺青をおしゃれ感覚で入れたり、憧れの有名人や海外セレブに真似て入れる人も増えてきました。
このように、時代と共に刺青に対して寛容になってきた日本ですが、未だに就職の際に不利になったり、公共施設によっては利用できないなどの制約があります。若い時に軽い気持ちで入れたが、年齢と共に刺青を除去したくなったという人も多いです。

刺青は一度入れると消えないことが特徴なので、消すことは非常に難しいです。しかし、現在では技術の向上や治療器機が改良されたことで、きれいに刺青・タトゥーを取り除く事が可能になりました。

刺青・タトゥー除去治療

刺青除去は、入っている色や場所、大きさや彫りの深さなど、またいつまでに消したいかなどの条件によって治療法が変わります。

<おすすめの方>
*就職に不利になる
*結婚が決まった
*子供や育児に影響が出る
*温泉、プールなどの公共施設を使えない
*生命保険に入ろうとしたら断られた
*周囲からの印象を良くしたい
*入れている刺青のデザインが好きじゃない
*元恋人の名前が入っている

①レーザー治療

刺青のレーザー除去は、最も一般的に知られている除去法です。レーザーを照射することで色素を破壊し、それにより細かくなった色素が徐々に排泄されて薄くなります。手軽に開始できますが、刺青の種類や個人の体質などにより、複数回の照射が必要な場合があります。
レーザー除去にはいくつか種類があり、治療機器によって効果が大きく変わってくるので、治療前にしっかり調べて納得した上で治療をはじめることが重要です。
レーザー治療は黒色を中心に刺青を入れている方、徐々に薄くしていきたい方、通院が可能な方、切開線を残したくない方、体への負担を少なくさせたい方におすすめです。

⑴Qスイッチヤグレーザー
日本で多く使用されているレーザーです。
レーザーを照射し、色が入っている部分の細胞を破壊して徐々に刺青・タトゥーを除去していきます。治療の際には輪ゴムでパチンとはじいたような軽い痛みが伴う程度で過度の心配は必要ありません。
刺青の色が黒色や青色、紺色、濃い茶色であれば、レーザーが刺青によく反応し、きれいに消すことができます。しかし墨の量が多いタイプのものにはあまり効果がありません。また、黄色、赤色、緑色など明るい色には反応しにくく、レーザーでの治療が難しくなります。
1回のレーザー照射で終了した方もいれば、刺青の大きさや深さ、色の種類によっては、照射回数を重ねる必要があります。
刺青以外にも、あざ、妊娠線、肉離れ、シミ、そばかすにも有効で、切る治療に抵抗がある方におすすめです。

=欠点=
ヤグレーザーによる照射は、熱ダメージを与え、メラニン色素を壊す仕組みになっています。熱ダメージは周辺組織も傷付ける可能性が高く、場合によっては炎症による色素沈着を起こす恐れがあります。

⑵ピコレーザー
アメリカでは既に主流となっているレーザーです。
より小さな標的に対し、より協力なエネルギーを与えることができるので、ヤグレーザーでは除去しきれなかった濃い刺青やカラフルな刺青にも効果的です。
また、熱作用がほとんどないため、炎症後色素沈着が起こりにくく、肌へのダメージが最小限に抑えられるため、安心して利用できます。一般的に刺青除去は、麻酔なしでは施術できないと言われるほど痛みが強いですが、ピコレーザーの場合、麻酔なしでも照射できるので高い人気があります。
一回の照射で大きな効果が得られるので、通院回数も少なく済みます。現段階では最も刺青・タトゥー除去治療に向いている方法と言えます。
ピコレーザーはメーカーによって特色が異なります。自分の刺青の特徴や、行く予定のクリニックで使用されている機会がどこのメーカーかを事前に調べたり、相談することで、より効果的にレーザー治療を受けられるでしょう。

=欠点=
軽い痛みを伴いますが、従来のレーザー治療と比べると軽減されています。

⑶Qスイッチルビーレーザー
膨大なエネルギーを極短時間に照射するため、皮膚の深部へ到達しやすく、標的となる色素細胞のみを一瞬で破壊します。また、ムラなく均一にレーザー光が照射されるため、治療した際にできる病変部の創面がフラットになり、正常な皮膚組織をほとんど痛めません。
ヤグレーザーと似ていますが、ルビーレーザーの方が出力が低く、刺青除去に対して機能性は劣ります。表面の染料にしか作用しないため、皮膚の奥に入り込んだ刺青には効果を発揮できません。
レーザー照射時に輪ゴムをはじいた程度の痛みがありますが、ヤグレーザー同様、出血したり傷跡が残ったりすることはありません。

=欠点=
黒色や濃い青色の刺青に対応しており、その他の色の刺青を消すことは難しいです。また、濃さによっては消せないものがあります。施術に必要な回数が、数回〜十数回と多く、費用がかかってしまいます。

②切除縫縮法

メスを使って刺青を含んだ皮膚を直接取り除くので、早く刺青を取りたい方、レーザーには反応しにくい色の刺青、サイズの小さい刺青に有効です。皮膚切除した部分は、周囲の皮膚を縫い合わせることで元に戻します。
切除縫縮法は、1回で切除可能な刺青の大きさに限界があります。大きすぎなければ1回の手術で刺青全体を切り取れますが、範囲や場所によっては、複数回に分けて治療を行う場合もあります。その場合は皮膚が伸びるのを待つ必要があるので、3~6ヶ月に1回のペースで、2回目以降の治療をすることになります。

=欠点=
皮膚を取り除くため、術後に痛みやひきつれ、ケロイドが残る可能性もあります。
勿論、切開線も残ります。

③皮膚移植法・植皮法

皮膚移植法は、背中など、1回の治療では切除縫縮ができないような広範囲の刺青(手のひら4~5枚ほどの面積)の除去に用いられることの多い手術です。別名「植皮法」とも呼ばれています。
美容医療というよりは、火傷などの治療を主目的として用いられる外科治療です。

消したい部位の皮膚を取り除いた後、体の他の部位からとった皮膚を移植します。通常、太ももや背中、お尻など目立ちにくい場所から皮膚を採取することが多いです。皮膚移植術に必要な施術回数や費用は、刺青の範囲・種類によって大きく変わります。
早く刺青を除去したい方、少ない治療回数で大きな刺青を除去したい方におすすめです。

=欠点=
切除縫縮法と比べて傷跡が目立つ上に、採皮した部位にも傷跡が残ってしまいます。

④削皮(アブレーション)

削皮とは、刺青の入った皮膚を直接薄く削り取る除去法(切除法)です。別名「アブレーション」とも呼ばれています。
レーザーでは消しきれなかった刺青や、広範囲の刺青にも対応しています。
皮膚移植ではインクが入っている深さまで皮膚を取り除きますが、削皮では皮膚が再生可能な層、又は少し浅めの層までを削っていきます。薄く削るので若干刺青が残ってしまうことがありますが、原型はほぼなくなります。より仕上りをキレイにしたい方は、レーザー治療と組み合わせることもできます。
刺青除去したい部分が広範囲で、1回で治療を終わらせたい、かつ、皮膚移植は望まない場合や、予算の面で切除皮膚移植法が困難な方におすすめです。

=欠点=
医師の技術によって傷跡や、術後の経過に差が出ることがあります。また、場合によってはケロイドが残ってしまう可能性もあるため、削皮を受ける場合は、経験や実績のある医療機関や美容外科医師を選ぶことが重要となってきます。
傷跡は火傷の跡のようになって目立ちます。

まとめ

刺青を入れた理由は人それぞれですが、誰でも、消す予定はないことが大前提の方がほとんどでしょう。
しかし、刺青が一般的なものになっていない日本では、消すつもりがなかった刺青も消さなければいけない時がきたり、考えや好みが変わって消したくなることがあります。

そんな場合、刺青・タトゥーは医療技術で除去ができるので、是非検討してみてください。
刺青除去には様々な方法がありますが、どの方法を選択するかは、刺青の場所や大きさ、濃さ、期間などによります。希望する治療法があっても、刺青の状況から他の治療法が適していることもあります。

刺青除去は完全にきれいに消せないことがあります。メスを使用する場合は傷跡も残ってしまいます。
様々なリスクを把握した上で、信頼できる医師とよく相談し、刺青をなくしていきましょう。

美容整形カテゴリの最新記事