”永久脱毛”をする前に知っておきたい色んなこと。

”永久脱毛”をする前に知っておきたい色んなこと。

様々な脱毛の種類がありますが、どうせやるなら「永久脱毛」をしようと考えている方も多いのではないでしょうか?
永久脱毛をすれば、今後一切毛は生えて来ない…と思われがちですが、実はそういう訳ではないのです。施術する前に正しく知っておきたい「永久脱毛」について詳しくご紹介していきます。

永久脱毛とは?

そもそも永久脱毛とは、医療用レーザーを照射して毛母細胞(毛根にある毛をつくりだす細胞のこと)を破壊することで、毛を生えなくさせる施術のことです。
医療用のレーザー脱毛器にもいくつか種類がありますが、痛みを軽減する方法であったり、照射口のサイズなど、細かい部分の特徴が異なるだけなので、毛が生える組織そのものを破壊できるという点ではどれも同じであるため、脱毛効果は期待できます。

医療脱毛は、基本的に体のどの部位でも施術可能ですが、「粘膜部分の施術を控える」など、病院やクリニックごとに方針の違いがあるので、事前に確認しておきましょう。

残念ながら、1回の施術で永久的な脱毛効果を得ることはできません。というのも、毛穴ごとに毛の生え変わるタイミングは異なっており、照射をできるのは「成長期」の毛母細胞だけなので、それぞれの「毛周期」に合わせて複数回の施術が必要であり、最低でも3回以上の照射が必要とされています。
毛母細胞は、毛根内の毛を作り出す組織であるので、これを破壊することによって半永久的に毛が生えてこなくなるのです。

また、その照射回数には個人差があります。毛周期は人によって異なり、照射する部位や、その部分の毛の量・濃さによっても変わってくるので、確実にこの回数で脱毛が完了するとは言い切れません。
しかし、一般的にはおよそ3~6回(半年~1年程度)脱毛に通った時点で効果を実感できるようになります。ツルツルになるまでには、8〜12回程度の施術が必要です。

同じ脱毛でも、エステサロンなどで行われる脱毛とはどのような違いがあるのでしょうか?
エステサロンなどで使われている光脱毛(フラッシュ脱毛)は、医療脱毛で使用されるレーザーよりも照射パワーが弱いので、毛根にダメージを与えることはできても破壊することはできません。勿論効果はありますが、一時的に減らすことができても医療脱毛のように永久的に毛を無くすことはできないのです。
あくまでも、エステサロンで得られる効果は「抑毛・減毛」であると覚えておきましょう。

今後毛が生えてこなくなると、何か体に悪影響が出るのではないかと懸念される人もいますが、影響は全くないので安心して受けられます。脱毛に使用する医療用レーザーが血管や内臓といった体の深くまで届くことはなく、皮膚がんになる心配もありません。
また、レーザーを照射することでニキビやアトピーが悪化することもないので、ニキビやアトピーがあっても施術が可能です。一人一人の肌状態を見た上で、肌に負担のかからないエネルギーレベルで照射していくことができます。

しかし、強い照射をするので、日光過敏症の方やケロイド体質などのアレルギーを持っている方は注意が必要です。肌状態に不安がある方は、施術前のカウンセリング時にしっかり相談をして、医師との情報共有をしておくと安心です。

ニードル脱毛(針脱毛)について

実は、永久脱毛には「レーザー脱毛」と「ニードル脱毛(針脱毛)」の2種類があります。医療機関で受けられる脱毛のうち、レーザー脱毛以上に確実な永久脱毛として、高い効果が認められているのが「ニードル脱毛」なのです。

ニードル脱毛は、毛一本ずつの毛根に電気を流して破壊し、発毛できないようにする脱毛方法です。そのため、広範囲の脱毛には膨大な時間がかかってしまいますが、レーザーでは照射できない目の周りや、反応しにくい産毛、脱毛完了後に残ってしまった数本の毛などにも施術ができます。
そのため、一通り脱毛を終えて、気になる部分だけニードル脱毛をするという使い方も可能です。

痛みが強く高価なため、多くのクリニックではレーザー脱毛のみを行っています。ニードル脱毛を選ぶ際は、事前に体験に行ったりするなど、慎重に検討していくことをおすすめします。

メリット

*一度医療脱毛が完了すると、今後毛が生えてこなくなる人が多く、効果が大きいです。

*脱毛完了までに約18回(約3年程度)かかる光脱毛に対し、医療脱毛は約18回(半年〜1年程度)で完了するので、早く効率よく脱毛を完了させることができます。

*医療機関で行われるので、何かトラブルが起きた時にすぐに適切な処置を受けることができます。

*レーザー照射による毛穴の引き締めやハリ・ツヤアップなどの美肌効果が期待できます。また、産毛を除去することでお肌が明るい印象になるので、顔への施術もおすすめです。アトピー性皮膚炎などの炎症後色素沈着も軽減できます。

デメリット

*強い照射パワーのレーザーを使用するので、脱毛時の痛みが強いです。部位や毛の濃さによっては激しい痛みを伴うこともあり、途中で脱毛を辞めてしまうケースもあります。

*日焼けをした肌に照射すると火傷のリスクがあるので、医療脱毛に通っている間は日焼けをしないよう心がけておく必要があります。

*妊娠中、生理中(VIO)、傷や色素沈着がある部位などは施術が受けられません。

*稀に、毛が太くなったり濃くなってしまうことがあります。永久脱毛に限らず脱毛行為をするにあたって起こり得る現象ですが、そうなった場合は機械を変えたり別の対応をする必要があります。

永久脱毛の定義とは?

「永久脱毛」とは、名前だけ見ると「永久に毛が生えてこなくなる」と思われがちですが、実はまた生えてくる可能性があるのです。

実は「永久脱毛」とされる定義が存在し、これをクリアしていれば永久脱毛と言うことができます。
その定義とは、
*最終脱毛から1カ月後の毛の再生率が20%以下である状態
*3回照射後、6ヶ月経過した時点で67%(3分の2)以上の毛が減っている状態

とされており、これらは米国電気脱毛協会(American Electrology Association)や食品医薬品局(FDA)によって定められています。

このように、定義はアメリカによって作られたものであり、日本には永久脱毛の定義は存在しません。厚生労働省は、医療レーザー脱毛を医療行為として扱うこと、使用できる医療機器を承認することはありますが、効果等に関しては規定していないので、日本における一般的な永久脱毛はアメリカの定義に基づいて使用されています。

すなわち、ほとんどのクリニックやエステサロンが上記の定義にのっとった上で「永久脱毛」と謳っていて、全体の20%以下であれば毛が生えていたとしても永久脱毛と言って良いというものになります。つまり、「減毛状態で永久脱毛と呼べる」ということになるので、永久脱毛をしても毛が生えてくる可能性があることを覚えておきましょう。

では何故毛がまた生えてくる可能性があるのに「永久脱毛」と呼べてしまうのでしょうか?
後にもご説明していきますが、そもそも永久脱毛は医療機関でしか受けられず、医療脱毛では医療用脱毛器で毛が生える組織そのものを破壊できるという点で、理論上、”限りなく永久脱毛に近い脱毛法”と言えるからなのです。

今でこそ脱毛は多くの方に知られ、利用者も増えていますが、まだまだ歴史が浅く、今後一切毛が生えてくることはないと定義づけるにはデータが不足している状況です。そのため、現段階では永久脱毛は永久に毛が生えて来ないと断言することはできないので、定められた定義にのっとって「永久脱毛」と言うことができるのです。

とは言え、永久脱毛によって何年も毛が生えてこなくなった、ムダ毛処理をする必要が無くなったという実例もあります。脱毛を終えた多くの人は効果に満足しています。

永久脱毛はどこで受けられる?

永久脱毛は医療機関(皮膚科医のいる病院やクリニック)でしか受けることができません。
エステサロンや家庭用脱毛器など、医療機関以外でレーザー等の強い光を使用した毛が生える組織そのものを破壊する脱毛を行うことは、法律によって禁止されています。そのため、このレーザーを使った施術は医療行為にあたるため、医療機関でしか扱えず、看護師または医師によって施術されます。よって、医療機関以外で「永久脱毛」という言葉を使うことも禁止されています。

エステサロンでの脱毛と、医療機関での脱毛の一番大きな違いは「永久脱毛できるか否か」であるので、どこで脱毛するかを決めるに当たって、大きな基準にもなります。万が一、火傷などのトラブルが起きても、医療脱毛の場合は医師がいるので迅速な処置を行ってもらえるメリットもあります。

永久脱毛をするにあたって

脱毛を始める際、その人本来の毛の状態を見てからレーザー照射の回数や強さを決めていくので、初回施術時は1週間ほど毛を生やした状態で行きましょう。2回目以降は、自分でシェービングを使って毛の処理をした状態で行きましょう。未処理のまま来院すると、別途料金がかかる場合がありますが、自己処理の難しい部位は無料でシェービングをしてもらえることもあります。

自己処理をするときに注意しなければいけないのが、毛抜きの使用です。レーザーは黒色に反応する性質があるので、毛抜きで毛根から毛を抜いてしまうと効果が薄れてしまうので、使用を控えましょう。
施術後に生えてきた毛はシェーバーで処理しましょう。脱毛後のお肌は敏感になっているので、負担になるような毛抜きやワックスの使用は避けましょう。毛根ごと処理してしまうと、次回の照射で効果が得にくくなってしまう原因にもなります。

施術当日は、飲酒・入浴・激しい運動は控えましょう。いずれも血行を促進させる作用があるので、血行が良くなると脱毛した部位に赤みや腫れが出やすくなる恐れがあります。シャワーを浴びる程度は問題なく、脱毛範囲が狭い場合、短時間の入浴もOKです。なお脱毛をした部位はゴシゴシこすらず、軽く洗い流す程度にとどめておきましょう。
また、顔脱毛した当日はメイクやクレンジングは控えましょう。翌日からは可能です。

まとめ

脱毛を考えている方で、時間やお金をかけるならば、効率よく効果の高い脱毛をしたいと思っている方は多いでしょう。そんな方に選ばれやすいのが「永久脱毛」です。

永久脱毛の一番のメリットは、永久的な脱毛効果が得られることです。しかし注意しておかなければいけないのは、「永久脱毛」といっても今後一切毛が生えてこなくなるわけではないことです。
勿論、脱毛効果は高いですが、80%脱毛が成功していれば永久脱毛と言えるので、この点はしっかりと理解した上で脱毛をしないと、毛が生えてきたときに大きなショックを受けてしまいます。

また、エステサロンなどで使用される光脱毛よりも強いレーザー照射を使うので、その分痛みも強くなってしまいます。とは言え、脱毛回数は光脱毛より少ない回数で効果を実感できます。痛みは強くても少ない回数で終えられる方がいいのか、痛みは弱いが長期間にわたって通うのか…これも脱毛を決めるに当たって大きなポイントになるでしょう。

痛みは強くなり、毛も一生生えてくなるとは断言できないけども、光脱毛より短期間かつ高い効果を得られて、効率よく脱毛をしたい方には永久脱毛がおすすめです。
脱毛の需要も高まり、様々な脱毛法がありますが、いずれもメリット・デメリットがあります。どの脱毛法が自分に一番合っているかをよく検討して、ムダ毛の悩みから解放されましょう!

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