それってシミなの?自己判断の対応は危険?!

それってシミなの?自己判断の対応は危険?!

シミは年齢に関係なく若い頃から肌の悩みの一つに上がります。幼い頃から外で活発に活動するタイプの人や、屋外の部活に入っていたという人は特に、顔のシミが気になるという人も多いのではないでしょうか。顔のシミが気になるからといって、市販のクリームを塗ったりする人もいますが、その肌に出来ているのは本当にシミでしょうか?!シミと思っていたら実は「肝斑」だったという事が多くあります。肝斑の名前は聞いたことがあるものの、いまいちわかってないという人も多いのが肝斑です。普通のシミと何が違うか知ってますか?実は20代からも発症する人がいるやっかいなシミの一種です。シミの一種ではありますが、肝斑はシミとは違う治療法になるので注意が必要です。最近なんとなく肌がくすんで見えるという人はもしかすると肝斑かもしれません。シミと肝斑の違いを理解し、正しい治療を行いましょう。

そもそもシミは何故できる?

シミができる原因として皆さんに知られているのは紫外線によるメラニンの蓄積です。紫外線を受けるとメラノサイトからメラニンが多量に生成されます。メラニンはターンオーバーによって排出されますが、紫外線を浴び続けると排出が追いつかなくなるのです。サーフィンが趣味だったり屋外の活動を活発に行う人は紫外線を浴びやすく、シミが出来やすい傾向にあります。紫外線以外にも実はストレスも原因の一つになります。ストレスによって発生する活性酸素がメラニンのメラニンの生成を促します。また、ストレスによってターンオーバーのサイクルも乱れやすくなるため、メラニンの排出が遅れて結果的にシミができてしまうのです。

シミは対策できる

シミはスキンケアで多少の対策ができます。UVケアを徹底し、紫外線から肌を守る。肌に合わない化粧品による刺激や摩擦がメラニン生成の原因になるので、洗浄力が強すぎる洗顔料でこするように洗わない・保湿ケアをしっかり行いバリア機能を低下させない、美白成分が配合されたアイテムを使うことなどです。ただし、メイクをしても目立つくらい大きかったり濃いシミをスキンケアで消すというのは難しいでしょう。濃くなってしまったシミは美容皮膚科のレーザーなどで薄くする事は可能です。

肝斑はシミと同じ対策が通用しない

肝斑もシミの一種で紫外線が原因の一つですが、ホルモンバランスの崩れの影響が大きいと言われています。シミと同じような対策をしても効果が見込めない場合があります。また、通常のシミはレーザーなどで薄くする事ができますが、肝斑は逆に色が濃くなる等悪化することがあります。はっきりとした原因はわかっていません。しかしながら、自己判断でシミと考えてレーザーを当てると、逆に濃くなってしまう事があります。初期のシミと肝斑は素人目では判断しづらい部分もあります。シミか肝斑かわからない時は必ず皮膚科で診断してもらい、最適な治療法を選択することが大切です。肝斑は放っておくと、紫外線の影響や化粧による摩擦で色が濃くなってしまう事もあるので、自己判断で対策せず正しい処置をする事が大切です。

そもそも肝斑とシミは何が違うの?

肝斑は、両頬もしくは目尻の下あたりに左右対称にできる薄茶色のシミを指します。一見するとシミとの区別がつきにくいです。もやのような輪郭の薄い色になったり、大きなシミとして現れる事があります。額や口の周辺にもできることがありますが、目の周囲にはできず、色が抜けたように見えることもあります。比較的広い範囲に出来るので、顔の印象を大きく変えてしまう場合があります。30代~50代の女性に症状として現れやすく、出産をきっかけに生じることが多いです。しかしながら、閉経後60代以降ではほとんど発症することはないです。むしろその年代になると、シミが薄くなったり、消えたりすることがあります。女性特有のものとして知られていますが、男性にも女性ホルモンの分泌はあるため、バランスが崩れると、男性にもまれに肝斑が発症することがあります。また、近年ではマスクを長時間着用する事によって頬まわりの皮膚に負担がかかり、結果的に肝斑に悩まされている人も多いと言われています。マスクが当たる部分にもやのように広がっている場合は肝斑の可能性があると言えるでしょう。一方で、初期の薄いシミと肝斑は見分ける事が難しい場合があります。通常、シミと言われているのは紫外線の影響でできる老人性色素斑を指します。一般的に皆さんが想像する「シミ」はこのシミで、境界線がはっきりとした、薄茶色の円形または楕円形をしています。40歳ごろから頻繁に見られるようになりますが、若いうちから紫外線を沢山浴びている場合は20代からシミが目立ち始めます。最初のうちは色が薄いので肝斑との見分け方が難しいですが、紫外線を浴び続けると色が濃くなり、境界線がはっきりしてきます。紫外線の影響を受けやすい頬骨周りに数センチから数ミリ前後の丸い斑点となって現れたり、こめかみ、手の甲などにも出来ます。

シミと肝斑の見分け方

肝斑は頬や額・口まわりなどに左右対称にできるのが特長で、もやもやとした複雑な形をした薄茶色や黒っぽい茶色の色素斑になります。頬骨にはひろがってもまぶたには出来ません。最初は頬骨の一部だけに出ていても、じょじょに範囲が広がり、最終的に鼻下のほうにまで広がる場合もあります。鏡を見てシミが気になると思った時に反対側にもおなじようなシミがないか確認しましょう。左右対称に浮き上がっている時は肝斑の可能性が高いです。ちなみに肝斑との識別が難しいものとしてソバカスも挙げられます。ソバカスは思春期に一番目立つようになり、範囲が肝斑と似ていますが、最初から鼻の上にも広がっているのが特徴です。また、肝斑は30〜40代の女性に多くでき、閉経後には何もしなくても薄くなる傾向も見られますが、そのほかのシミは若い年代の女性にもできることがあり、早い人は10代のうちからシミに悩むようになります。

肝斑は正しい治療で治す事もできる

通常のシミと違い肝斑には飲み薬による治療法が用いられています。それがトラネキサム酸です。トラネキサム酸は、メラニンをつくり出すメラノサイトに信号を送る活性化因子のはたらきを抑え、色素沈着抑制効果を発揮し肝斑の生成を抑制します。内服開始から4週間以内に効果が出る人もいますが、多くは4~8週で効果がでると言われています。効果が出なければ肝斑以外のシミである可能性があるので、服用して効果が内容に感じたら皮膚科で再度相談しましょう。特にシミは肝斑だけではなく、複合的に発生している事があります。肝斑の下に通常のシミやソバカスがあったり、濃いシミの下に肝斑が重なっていることもあります。そういった場合、例えば肝斑だけが改善すると他のシミやソバカスが目立つようになり「改善していない」と感じる事もあります。こういった場合は複合的な治療が必要になることがあるので、皮膚科に相談する事が大切です。

肝斑の予防法

肝斑は正しく予防する事で悪化を防ぐ事ができます。

紫外線対策

肝斑はいくら肝斑の主要因が紫外線ではないからといって、ケアしなくてよいということではありません。他のシミと同様紫外線のダメージが関与しています。日常的に紫外線対策を行いましょう。肝斑が既に出来ている場合は特に、紫外線で悪化する場合があるので、短時間の外出でも紫外線を浴びないよう心がけましょう。夏も冬も関係なく、朝と昼二度日焼け止めクリームを塗るというのが必須です。

摩擦の刺激を抑える

肝斑が出やすい頬は摩擦による刺激を与えると肝斑が生じたり肝斑の色が濃くなったりする傾向があります。現在はマスクなどで頬に摩擦を起こしやすいので、刺激を抑えるためにスキンケアをきちんと行いましょう。また、肌への刺激の少ない素材のマスクを選ぶのがおすすめです。メイクをする際も、肝斑をカバーしようとしつこくメイクを重ねると、肌に負担がかかり肝斑が悪化する事があるので気を付けてメイクをしましょう。

ストレスを溜めない

強いストレスはホルモンバランスを乱します。ホルモンバランスの乱れが肝斑を悪化させる事があるので、睡眠を充分にとり、バランスのよい食生活を続けてください。自分なりのリフレッシュ方法やストレス解消方法を見つけることも大切です。

ビタミンCやイソフラボンを積極的に摂る

ビタミンCにはメラニンの生成を抑制する働きがあります。ビタミンCをしっかり摂る事で肝斑の悪化が防げます。バランスの良い食事を心がけつつ、ビタミンCを野菜や果物からしっかり摂ってください。柑橘類や野菜、いもなどに多く含まれていますが、ビタミンCは熱に弱く水に流れやすいビタミンなので、生のまま食べる方がより効果的です。また、ホルモンバランスを整えてくれる大豆イソフラボンも有効です。大豆イソフラボンにはエストロゲンと似た構造をしており、肌の新陳代謝を促したり、自律神経を安定させてくれます。納豆や豆乳、きな粉、味噌などに多く含まれています。

メイクも工夫を

薄い色肝斑であればメイクでも隠す事ができます。服薬治療をしながら肌に負担のかからない効果的なメイクをしましょう。目安としては自分の肌よりも「半トーン」ほど濃い目(暗い色)のコンシーラーを選びましょう。オレンジ系など肌よりも明るい色を選んでしまうと浮いてしまい、逆に肝斑が目立ってしまいますので避けることがおすすめです。カバー力が強いのは硬いタイプのコンシーラーですが、乾燥しやすく肌に負担がかかるので、柔らかいタイプのコンシーラーを使用しましょう。また、リキッド系ファンデーションはカバー力が強いので、コンシーラー無しに隠せる事もあります。ただし厚塗りに見えやすいので、隠したい部分は指で、それ以外の部分はスポンジで軽く叩くように馴染ませて行きましょう。濃い肝斑の場合はファンデーションの上からコンシーラーを使用しましょう。こするように乗せるのではなく、薬指で軽いタッチでなじませるようにしましょう。

まとめ

シミが出来るとメイクをしてもうまく隠れなかったり、厚化粧になってしまってなるべく避けたいところですよね。肝斑はホルモンバランスと関係している部分もあり、通常のシミと違って紫外線対策などでは予防できない厄介なものです。一方通常のシミとちがい内服薬で改善もするので、シミ?肝斑?と感じたらまず皮膚科で相談してみましょう。自己判断による対策では逆に悪化する事があります。また、肝斑やシミは複合的に出来ている場合もあるので、辛抱強く治療する事が大切です。肝斑ができやすい年齢はシミやソバカスと複合的に症状が表れる事があるので、勝手に自己判断せず専門的なアドバイスを貰い、綺麗な肌を目指しましょう。

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