体幹ってなに?知ってるようで知らない体幹について

体幹ってなに?知ってるようで知らない体幹について

最近、さまざまなテレビや雑誌で特集を組まれるようになった「体幹」。なんとなく「身体の幹となる部分」ということはわかるものの、「体幹って何?」と聞かれたらなかなか明確に答えづらいもの。また、体幹を鍛えることによってどんなメリットがあるのか、体幹はどのように鍛えるのかなど、実際にはよくわからないものだったりします。体幹は、実は身体をしっかり鍛えようとする人はもちろん、運動不足の人も、鍛えることによって非常に大きなメリットがあるのです。今回は、体幹とは一体何なのか、体幹の鍛え方など、これまで曖昧だった知識を明確にして、美容と健康への第一歩を踏み出しやすくしていきます。

体幹って何?

非常によく耳にする「体幹」ですが、これって一体何なのでしょうか。「幹」という言葉を調べると、「植物の茎。主軸。枝を出す。物事の中心となる部分。」などの言葉が挙がります。これを身体に置き換えると、頭部や手足を植物の枝だと考えたとき、人間の身体の幹は「胴体」と言えます。具体的には胸、背中、腰回り、腹筋、お尻です。体幹というと、インナーマッスル(身体の深いところにある筋肉)を差すと勘違いされがちですが、インナーマッスルだけでなく、身体を支えるための筋肉はすべて体幹=体幹筋と言えます。体幹筋は、身体を支えるだけでなく、内臓も支える筋肉も差すため、胴にあるほぼすべての筋肉を体幹と言っても過言ではありません。

あなたの体幹チェック

まずはあなたの体幹がどのくらい鍛えられているのかチェックしてみましょう。まず、足をそろえてまっすぐ立ちます。次に、両手を腰に当てた状態で片足立ちをしますが、太ももを上げて膝を90度に保ちます。そのまま20秒間静止し、体の揺れ具合をチェックします。反対の足も同様に行いますが、ももを上げた姿勢を20秒間キープできなかったり、上半身がグラグラしたり、足を90度上げられない場合には、体幹を鍛えた方がいいかもしれません。体幹を鍛えることにより、より健康的な生活を送ることができる可能性があります。

体幹を鍛えるメリット

姿勢がよくなる

先述の通り、体幹は身体を支えるための筋肉を差します。体幹を正しく鍛えることにより、筋肉のバランスが整い、身体が安定します。身体が安定すると、立って電車に乗ってもふらつかないというような、身体全体のバランスがとりやすくなると言われています。また、胴の筋肉がしっかりとすることにより、頭の重みや内臓の重みを筋肉で支えることができるようになります。その結果、正しい姿勢でいても疲れにくくなり、姿勢の改善につながります。姿勢がよくなることにより、慢性的な肩こりや腰痛なども解消しやすくなるのです。肩こりや腰痛は、血行不良によって引き起こされることが多いのですが、姿勢を正すことにより、血流が改善するだけでなく、体幹を鍛えるための定期的な運動により細胞が活性化し、肩こりや腰痛が起きにくくなります。

スポーツのパフォーマンスが向上する

体幹を鍛えることにより、身体全体の安定性が増すことで、スポーツにおいてこれまで以上の成果を出すことができると言われています。なぜなら身体の幹部分が安定することで、身体がぶれにくくなるため、手足に無駄なく力が伝わり、効率よく力が発揮できるからです。また、スポーツ時の正しい姿勢がキープしやすくなることも、パフォーマンス向上につながるだけでなく、怪我などをしにくくなるというメリットもあります。

体質改善につながる

体幹のトレーニングは、身体の胴部分の筋トレです。表層部だけでなく、身体深部の筋肉をも鍛えることができるため、内臓付近の筋肉が活性化し、内臓の動きも活発になります。その結果、腸の動きがよくなり、便秘の改善に役立つと言われています。それだけでなく、筋肉量が増えることにより、基礎代謝が向上します。ダイエットにおいて、基礎代謝を上げることは、最も大切な事と言っても言い過ぎではありません。基礎代謝の向上により、痩せやすく太りにくい身体を作ることができるのです。さらに、筋肉量が増えることにより、疲れにくい身体を手に入れることができます。

体幹を鍛える方法

体幹に着目した運動や筋トレ方法をご紹介します。

ヨガ・ピラティス・太極拳

ヨガやピラティスは、心身のリフレッシュになるだけでなく、体幹トレーニングとしても非常に優秀です。呼吸法などを活用することにより、無理なく効率よくインナーマッスルを鍛えることができるからです。また、ヨガのポーズによりバランス感覚も養うことができ、バランスの取れた筋肉をつけることができます。未経験の方が自宅で始めるには難しいかもしれませんので、はじめはスタジオなどで指導を受けながら行うことをおすすめします。

また、太極拳も体幹トレーニングとして優れているといわれています。太極拳は中国の武術のひとつです。ゆっくりと流れるような動きをするのが太極拳の特徴ですが、この動きも体幹が鍛えられているからこそできる動きなのです。全身運動になるため、実は筋肉をよく使います。さらに、重心を意識した動きにより、胴で身体を支え、ぐらつきにくい身体づくりができるようになるといわれています。太極拳もヨガやピラティスと同様、呼吸法や動きがとても重要です。最初は専門のトレーナーに指導を受けると、無駄なくトレーニングを行うことができるでしょう。

プランク

さまざまなスポーツのトレーニングで取り入れられている体幹トレーニングのひとつです。ヨガやピラティス、太極拳などと違い、筋トレ初心者でも自宅で簡単にできるものですので、是非チャレンジしてみてください。

両肘と両前腕、両足先を床につけた状態で、肩からかかとまでを一直線に保ちます。足は肩幅ほどに開くようにしましょう。運動に慣れていない人は15秒ほどキープすることから始めてみましょう。この体勢を維持することで、お腹周りの筋肉だけでなく、胸や背中の筋肉を同時に鍛えることができ、まさに体幹となる部分を効率よく鍛えることができます。慣れてきたら、体勢を保つ時間を長くする・片足を上げてみる・片腕を上げてみる・身体を支える腕を片腕にするなど、難易度を上げていくのもよいでしょう。ただし、無理は禁物です。身体が痛む場合にはすぐに中止しましょう。

最後に

いかがでしたか?体幹は身体の土台になる部分を差し、鍛え整えることで、一石二鳥どころか三鳥、四鳥ものメリットがあるのです。しかし、体幹だけを鍛えればいいというものでもありません。四肢を有効に活用するためには、腕や足をパーツごとにトレーニングしていくことも重要です。体幹のトレーニングと併せて行うのであれば、胴に近い部分(二の腕や太もも)から始めると、体幹トレーニングの効果が分かりやすく感じられると思います。自粛生活の中でのトレーニングとして、特にプランクは省スペースでいつでもできるものですので、是非チャレンジしてみてくださいね。

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